研究課題/領域番号 |
17K01533
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
能村 友紀 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 准教授 (50434460)
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研究分担者 |
桐本 光 広島大学, 医学部, 教授 (40406260)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 記憶 / 高齢者 / 非侵襲的脳刺激法 |
研究実績の概要 |
認知症者を増加させないためには,健常高齢者を認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)に,MCIを認知症に進行させない予防法の確立が求められている.前頭前野に対して非侵襲的脳刺激を行うと記憶が強化される可能性が報告されているが,最適な刺激タイミングについては十分に明らかではない.本研究では非侵襲的脳刺激を用いて記憶の強固な固定を誘発するための刺激タイミングを探索し,記憶が減弱しかけてきた認知症予備軍に早い段階から介入し,記憶力を強化し,MCIや認知症への進行を水際で食い止めるための認知症予防プログラムの開発に必要な基礎データを提供することを目的とする.記憶が減弱しかけている高齢者の記憶課題トレーニングにおいて,記憶課題の実施前,実施中,実施後のどのタイミングで刺激するのが効果的なのかを明らかにするために,それぞれのタイミングで非侵襲的脳刺激を実施する.記憶課題は,心理実験ソフトを用いてモニター上にランダム提示された日本語単語を学習してもらい,課題同日,3日後,7日後にモニター上に提示して再生率と応答反応時間を計測し,3つのタイミング条件間で比較する.本年度は健常成人と健常高齢者を対象とし,記憶再生課題の再生率と応答時間の標準的データを収集した.今後は健常成人,健常高齢者,MCI予備軍の主観的記憶愁訴のある高齢者を対象に刺激タイミングの違いよる記憶再生の継時的変化を確認する予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究課題以外の総合的な業務環境の中で想定外の状況が生じたため,本研究課題の進捗に影響が生じてしまった.
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今後の研究の推進方策 |
健常高齢者およびMCI予備軍の主観的記憶愁訴のある高齢者を対象とし,刺激タイミングの違いを比較検討する.
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次年度使用額が生じた理由 |
対象者への謝金と実験機器の購入費として使用予定である.
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