研究課題/領域番号 |
17K01535
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研究機関 | 常葉大学 |
研究代表者 |
縣 信秀 常葉大学, 保健医療学部, 講師 (00549313)
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研究分担者 |
伊東 佑太 名古屋学院大学, リハビリテーション学部, 講師 (30454383)
清島 大資 愛知医療学院短期大学, 理学療法学専攻, 講師 (80756370)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 筋衛星細胞 / 超音波刺激 / 細胞増殖 |
研究実績の概要 |
筋損傷を早期に回復させることは,リハビリテーションにとって重要な課題である.超音波は,筋損傷からの回復を促進させるツールとして十分に期待されるが,科学的根拠が乏しい.筋損傷からの回復促進の治療戦略を設計するためには,超音波による筋損傷からの回復促進のメカニズムを明らかにする必要がある.本年度は,筋衛星細胞の増殖を促進する超音波刺激の最適条件の検証として,マウス長趾伸筋から採取した筋衛星細胞の初代培養を用いて,最も増殖を促進する超音波刺激の条件を検証を行った.超音波の最適条件を検証するために,強度 (0.1- 1.0 w/cm2),周波数(1、3 MHz),運転サイクル(10 - 50%) を様々な条件で組み合わせ,超音波刺激を与えた。細胞増殖の解析は,増殖マーカーであるEdUを培地中に投与し,超音波刺激実施 4 時間後に細胞を固定し,EdU染色と細胞核染色を行い,全核中のEdU陽性細胞数の割合を算出した.その結果,刺激強度の違いによる超音波刺激の効果としては,刺激強度が高い方が筋衛星細胞の増殖率が高い傾向であった.また,照射時間率の違いによる超音波刺激の効果としては,照射時間率が高い方が筋衛星細胞の増殖率が高い傾向であった.さらに,機械刺激による筋衛星細胞の増殖には HGF が関与していると言われているため,超音波刺激による筋衛星細胞の増殖にもHGFが関与しているのかを,ELISA法を用いて測定した.その結果,超音波刺激によっては,培地に含まれるHGFの増加は見られなかった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
超音波刺激による細胞増殖に関わる因子に,当初想定していたもの以外の因子が関与する可能性が出てきたため,その検討に時間を要してたため.
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今後の研究の推進方策 |
超音波刺激による細胞増殖に関わる因子の検討を進め,当初の目的を遂行できるように進行していく.
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次年度使用額が生じた理由 |
2018年度に実施予定の研究が一部遂行できなかったため.実施できなかった研究は2019年度に実施するため,次年度使用額分は2019年度に使用する.
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