研究課題
基盤研究(C)
筋硬結触診シミュレーターの開発を目的として,徒手理学療法実践者が認識している筋硬結の具体的な特性値と,超音波断撮影を用いて計算された臀部の異なる荷重下での皮下組織および筋のヤング率を調査した.その結果,徒手理学療法実践者が認識している臀部に存在する典型的な筋硬結は,ほぼ大きなアーモンドナッツ形状であった.また,超音波断撮影と圧縮試験を使用して,大規模な参加者サンプルの皮下組織と筋肉組織のヤング率を測定することに成功した.
理学療法学
筋痛の原因となる筋硬結の探索には触診が用いられるが,その検査結果の信頼性は一義的に高いとは言えない.触診技術を向上させるためは,熟練者の指導の下,実際の筋硬結に触れる体験を積み重ねることが有効と考えられるが,患者の苦痛を助長するこの方法は倫理的に推奨できない.我々は,この問題を補完するために人工的な筋硬結触診練習用モデルの開発を目指している.本研究成果は,このモデル製作に必要なデータとなるものである.