研究課題/領域番号 |
17K01540
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
栗原 俊之 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 准教授 (10454076)
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研究分担者 |
篠原 靖司 立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (10546708)
伊坂 忠夫 立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (30247811)
寺田 昌史 立命館大学, スポーツ健康科学部, 講師 (50779064)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 足アーチ / 足趾筋力 / 静止バランス能力 / 動的バランス能力 / 跳躍能力 |
研究実績の概要 |
本年度は実験3:足部の弾性的特性と運動パフォーマンスの関係を行った。 バスケットボール選手(中学生男子278名、中学生女子274名、高校生男子360名、高校生女子273名)の足部形態・足趾筋力および運動パフォーマンスの測定を行った。足アーチ高率(舟状骨高÷足長)と静止立位バランス能力(閉眼片足立ち時間、足圧中心位置の標準偏差、重心動揺速度、重心動揺軌跡面積)には有意な相関が認められず、足関節や膝関節の傷害の有無と静止立位バランス能力との間にも有意な関係はなかった。一方、足趾筋力と跳躍能力(垂直跳び)には中学生男女および高校生女子において有意な相関が認められ(中学生男子r=0.290,中学生女子r=0.272、高校生女子r=0.198)、高校生男子においては認められなかった(r=0.043)。次に、大学野球選手を対象に、下肢傷害の有無と足アーチ高率の関係および動的バランス能力(両足から片足立位への遷移時間)を測定した。現症群14名、既往群13名、既往なし群17名に群分けしたところ、足アーチ高率には有意な差が無く、動的バランス能力は現症群が1.89±0.72秒と、既往群1.68±0.64秒、なし群1.58±0.46秒に比べて有意に動的バランス能力が低下していた。さらに、高校サッカー部男子19名、高校バレー部男子10名、高校バスケ部男子12名、高校テニス部女子11名、高校陸上部男子14名女子10名、高校ラグビー部男子23名、高校硬式野球部男子44名を対象に、足趾筋力、静止立位バランス能力、動的バランス能力の測定を行った。静止立位バランス能力と足趾筋力および動的バランス能力と足趾筋力の間にはどの競技においても有意な関係が認められなかった。以上のことから、下肢傷害の有無を考慮する必要があるが、下肢傷害を加味しても、足部の弾性的特性と運動パフォーマンスには有意な関係が見いだされなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験1~3まで滞りなく進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
実験3で行った高校生データについては解析を続けており、一部のチームにはトレーニング介入を行っている。介入の結果について事後測定を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの影響で参加予定の学会が強制的にキャンセルとされた。また、介入実験の事後測定が中断・延期されている。測定の継続ならびに、参加予定の学会が2021年に延期されたため、参加・発表をするために研究期間を延長したい。
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