• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実施状況報告書

中枢性感作の評価に基づく筋骨格系疼痛に対する理学療法アルゴリズムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K01543
研究機関県立広島大学

研究代表者

西上 智彦  県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 教授 (60515691)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード中枢性感作 / 理学療法 / 疼痛
研究実績の概要

慢性期だけでなく,急性期においても中枢性感作(CS)関連症状が認められることや,CSは広範囲疼痛に関連することが報告されている。今回,CS関連症状を呈する筋骨格系疼痛患者の特徴(罹患期間と疼痛範囲)を検討した。筋骨格系疼痛患者637名を対象に,中枢性感作症候群 (CSI), 疼痛 (BPI: Pain intensity, Pain interference), 健康関連QOL (EQ5D)を評価した。統計学的解析は,疼痛範囲(体幹,四肢,体幹+四肢)と罹患期間 (3ヶ月未満,3ヶ月以上)を要因,CSIを従属変数とした二元配置分散分析を行なった。また,疼痛部位及び罹患期間でCSIが40点以上となるオッズ比を算出した。さらに,EQ5D,BPIについて疼痛部位,罹患期間をそれぞれ要因とした一元配置分散分析を行なった。有意水準は5%とした。CSIは,各要因で有意な主効果を認め,体幹+四肢群は,他の2群と比べて,また,罹患期間が3ヶ月以上の群は,3ヶ月未満の群と比べて有意に高値であった。オッズ比は疼痛部位 (体幹+四肢/体幹/四肢)で3.1,罹患期間 (3ヶ月以上/3ヶ月未満)で1.8であった。EQ5D, BPIは,体幹+四肢の群と他の2群に有意差を認め,罹患期間ではPain intensityでのみ有意差を認めた。疼痛が広範囲に及んでいる患者は,CS関連症状を呈するリスクが高く,臨床症状にも関連しているため,CSの影響を考慮して治療を選択する重要性が示唆された。
本研究の結果から,体幹+四肢に疼痛を持つ患者に対して,疼痛教育の介入を行っていく・

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究代表者が所属機関が年度途中に変更になり,研究が十分に進行しなかったため

今後の研究の推進方策

これまでに,9項目からなる短縮版CSIを開発している.そこで,CSI-9の項目に応じた患者教材を作成し,疼痛教育の介入研究の結果を検討する.

次年度使用額が生じた理由

疼痛教育資材の作成が遅れており印刷まで至らなかったため.さらに,研究が遅れたため,当初予定していた学会発表,論文発表ができなかったため

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi