研究課題
心臓外科手術後の中・長期予後(退院6ヶ月・12ヶ月・24ヶ月)に関わる要因を明らかにする目的に、心臓外科手術前から標準的に心臓リハビリテーションを実施している全国7施設の協力のもと、研究を実施した。本研究の対象者は440名であり、退院24ヵ月後の追跡調査は予定通り完了した。今年度は主に本研究のまとめとしての解析・分析を行い、本研究の結果は各学会に発表するともに、複数の雑誌で採択された。1)退院6ヶ月後の中間解析結果:入院中に身体機能が低下する対象者は約20%であり、入院中に身体機能が低下したグループは退院6ヶ月後の生活機能が他のグループおよび術前と比較して有意に低下していることを明らかにした。本研究の結果はGeriatrics & Gerontology Internationalに採択された。2)退院12ヶ月後の中間解析結果:入院関連機能低下(入院中に身体機能が低下した対象者)が発生した対象者は退院12ヶ月後において、有意に予後が不良(フレイル重症化、再入院、死亡)であり、生活機能が有意に低下していることを明らかにした。本研究の結果はJournal of clinical medicineに採択された。3)退院24ヵ月後の最終解析:入院関連機能低下が発生した対象者は、退院24ヵ月後の予後不良(再入院、総死亡)と関連しており、入院関連機能低下が発生する要因として女性、併存症、術後のリハビリテーション進行が関連することを明らかにした。本研究は現在、論文投稿中である。
すべて 2022 2021
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)
Journal of Clinical Medicine
巻: 11 ページ: -
10.3390/jcm11030640
Geriatrics & Gerontology International
巻: 21 ページ: 676-682
10.1111/ggi.14227