研究課題/領域番号 |
17K01551
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研究機関 | 埼玉工業大学 |
研究代表者 |
長井 力 埼玉工業大学, 工学部, 教授 (80401777)
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研究分担者 |
佐川 貢一 弘前大学, 理工学研究科, 教授 (30272016)
大日方 五郎 公益財団法人名古屋産業科学研究所, 研究部, 上席研究員 (50111315)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 歩行補助装置 / リハビリテーション / 支援ロボティクス / 身体状態推定 / CPGコントローラ / 疲労推定 / 福祉・介護用ロボット / 運動学習 |
研究実績の概要 |
今年度は,過去の研究から明らかとなった改良型歩行補助装置の問題点に対し,構造の検討を行い改良を行った.その結果,歩行安定性の向上がみられた.装着者と歩行補助装置間のインタラクションについて引き続き検討を行い,表面筋電図及び新たに導入したFMG (Force Myo Graphy)による身体状態推定手法について検討を行った.その結果,信号処理及びデータの特異値分解による解析により,装着者の運動状態推定の可能性を見出した.制御システムの開発については,既に得られている歩行データを用いて検討を行った.また,CPGコントローラの最適設計パラメータの探索及び協調制御手法の検討についてはシミュレーションによって行った.設計したコントローラを歩行補助装置に実装した.健常者による歩行実験では,装置構造及び協調システムの改良により歩行の安定性向上がみられた.新型コロナウイルス感染拡大の影響から,計画していた対麻痺者による歩行実験を行うことができず,改良型歩行補助装置を対麻痺者に装着した歩行データは得ることができなかった.しかし,整形外科医との議論から対麻痺者へのアシスト手法及び装置の実用化についての知見を得た. 研究期間全体を通じて実施した研究の成果: 本研究では,使用者の意思と身体状態の変化に対応する歩行補助装置について研究を行った.研究成果は,1.従来研究で用いてきた歩行補助装置の構造上の問題点を改良し,より使用者にとって負担の少ない装置を設計した.2.歩行コントローラに用いているCPGコントローラに対し,装着者と協調して歩様を変化させるシステムの検討を行った.その結果,外部入力により歩様をある程度変化させることが可能となった.3.使用者の状態推定を行うためのセンサシステムの検討を行った.センサ配置や信号処理手法等の改良により,使用者の状態を歩行にフィードバックできる可能性を見出した.
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