研究課題/領域番号 |
17K01564
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
二宮 早苗 大阪医科大学, 看護学部, 講師 (70582146)
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研究分担者 |
岡山 久代 筑波大学, 医学医療系, 教授 (90335050)
内藤 紀代子 びわこ学院大学, 教育福祉学部, 教授 (30433238)
森川 茂廣 滋賀医科大学, 神経難病研究センター, 客員教授 (60220042)
遠藤 善裕 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (40263040)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 骨盤底筋訓練 / 姿勢 / 腹圧性尿失禁 / 超音波検査 |
研究実績の概要 |
尿失禁改善には、骨盤底筋群を随意収縮させる骨盤底筋トレーニングが推奨されているが、骨盤底筋群は身体内部にあるため認識しにくく、指導する側もされる側も骨盤底筋群を正しく収縮できているかを認識することは難しい。そこで本研究は、臀部や大腿部等の筋肉の動きや姿勢によって、骨盤底筋群の随意収縮ができなくても骨盤底筋群を強化できる方法を確立することを目標としている。 今年度は、姿勢と骨盤底筋群の位置との関連性について、先行で撮像したMR画像を詳細に分析した。座位においては骨盤後傾になると骨盤底筋群の位置が下がり、立膝位においては大腿骨が外転位となる姿勢のほうが内転位となる姿勢よりも骨盤底筋群の位置が高いことが明らかとなった。 この結果に基づき、経腹超音波検査を用いて、骨盤後傾を避け大腿骨が外転位となる姿勢を基本に、通常姿勢における骨盤底筋群の随意収縮時の骨盤底筋群の位置と同程度になる姿勢を探索した。その結果、立位において骨盤後傾を避け大腿骨が外転位となる姿勢をとり、左右の大殿筋を引き寄せるようにすることで骨盤底筋群の随意収縮時と同程度の位置となることがわかった。この結果に基づき、30~50歳代の一般女性10名に対して上記姿勢による骨盤底筋群の位置を、通常姿勢における骨盤底筋群の随意収縮時と比較した結果、すべての女性において同程度の位置となることが示された。このことから、従来の骨盤底筋トレーニングにおいて正しく骨盤底筋群を収縮できない女性であっても、姿勢により他動的に骨盤底筋群を収縮できる可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は、超音波検査を用いた骨盤底筋群に作用する姿勢の探索の実施後、その結果をもとに従来の骨盤底筋訓練と姿勢による骨盤底筋訓練との比較検証を行う予定であった。しかし、7月に研究責任者が所属研究機関を異動したため、新所属研究機関において倫理審査が必要となり、承認までの期間、研究を進めることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今年度、超音波検査を用いた骨盤底筋群に作用する姿勢について明らかとなったため、この結果の成果発表ならびに従来の骨盤底筋訓練と姿勢による骨盤底筋訓練との比較検証を進める予定である。短期間で対象者のリクルートを終えることができるように、インターネットを用いて募集する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度、①超音波検査を用いた骨盤底筋群に作用する姿勢が明らかとなったのちに、②従来の骨盤底筋訓練と姿勢による骨盤底筋訓練との比較検証を進める予定であったが、研究責任者の所属研究機関の異動により、②の検証が遅れたため、その予算(対象者への謝礼、研究補助者の人件費、実験用具の物品など)が残っている状況である。次年度は、②の実施に加えて①の成果発表を国内外で行う予定である。
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