研究課題/領域番号 |
17K01567
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
田中 浩二 群馬大学, 大学院保健学研究科, 准教授 (60613601)
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研究分担者 |
田中 悟郎 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (00253691)
中根 秀之 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (90274795) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 介護予防 / 高齢者 / 地域 |
研究実績の概要 |
我々は地域で活用でき,記憶課題,注意課題,言語課題,計算課題,遂行機能課題を網羅したPC とタブレット型端末の両方で実施できる認知症予防プログラム(アプリケーション)「脳ケア」の開発を行なった. 本研究では.スクリーニング課題の妥当性の検討を行ない,さらに約4,000 人からなるビッグデータを用いてデータベースの構築を行うことにより,「脳ケア」の有用性を検討することを目的とする. 令和元年度は平成29年度,30年度に地域在住高齢者を対象に行った日本語版MoCA 軽度認 知障害スクリーニング(Moca-J)の評価結果,年齢 ・性別 ・教育歴 ・家族形態(独居,高齢夫婦のみなど)・既往歴 ・趣味 ・役割の有無 ・介護保険サービスの利用の有無・介護予防事業への参加の有無 ・IADL(老研式活動能力指標)・ソーシャルサポートネットワーク(Lubben Social NetworkScale-6)について解析を行った. ソーシャルサポートネットワークとIADL,認知機能との関連の結果を第53回日本作業療法学会にて報告した.ソーシャルサポートネットワークとIADLに有意な相関が認められた.スクリーニング課題の妥当性の結果については,第54回日本作業療法学会にて報告予定である.スクリーニング課題の「記号・数字照合課題」と「カード選択課題」はMoCA-Jと有意な相関関係が認められ,認知症スクリーニングテストしての有用性が示唆された.本課題を施行することにより,対象者の自尊心を損なわず認知症のスクリーニングを行うことが期待できる. また,全国の高齢者向けパソコン教室利用者のスクリーニング課題の実施結果の収集も行い,地域在住高齢者のデータベースの構築を進めたいと考えている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
全国の高齢者向けパソコン教室利用者のアプリケーション実施結果の解析に,年度内に着手できなかったため.
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今後の研究の推進方策 |
「脳ケア」課題の妥当性の検討を行なった結果の学会発表・論文作成を行なう.また,全国のパソコン教室を利用している地域在住高齢者,約4000名ののデータを用いて,年齢ごとの標準値を作成するデータベースの構築を行い,学会発表・論文作成を行いたいと考えている
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次年度使用額が生じた理由 |
国際学会参加・論文作成に至らず,外国旅費,投稿料の支出がなかったため
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