本課題では、介護サービスに関する限られた資源を有効に活用することで、被介護者が安心して過ごせる環境を実現するとともに、介護スタッフを多方面から支援し職員満足度の向上を実現するシステム構築を目的としている。本年度は、新型コロナウイルス(COVID-19)が蔓延している状況下での、レジリエンス性を考慮したスケジューリングの自動決定について取り組んだ。 介護の現場においては、新型コロナウイルス感染症や季節性インフルエンザの感染拡大に伴う緊急事態宣言下などの制限下であっても、感染防止対策等の徹底を前提とした継続的なサービスの提供が求められている。一方で、介護職員の感染等により緊急で欠勤が発生した場合などで緊急勤務者が発生した場合、可能な限り元の勤務シフトを考慮したシフト変更が望まれている。 そこで我々は、レジリエンス性を考慮したスケジューリング問題の解法として、共存型遺伝的アルゴリズムに基づく手法を提案した。評価実験により、レジリエンス性を考慮しつつ、勤務者にとって無理のない範囲の勤務表を作成できることを確認した。
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