研究実績の概要 |
今年度は下記のプロジェクションされた視覚表示物のうち、静止画像の視認性についてロービジョン被験者を対象に実験を行った。実験1では、静止画による刺激の複雑さとコントラストの関係を検討する実験を行った。提示刺激: 線, 数字・図形, 日本語単語, 英語単語, ピクトサイン, コントラスト: 7段階の条件に対し、ロービジョン20名の正答率及び見やすさの5段階評価を記録した。実験2では、動画による提示速度・複雑さ・コントラストの関係を検討する実験を行った。提示刺激: 線, 数字・図形, 日本語単語, 英語単語, ピクトサイン,コントラスト: 3段階, 移動速さ:5段階の条件に対し、ロービジョン3名の正答率及び見やすさの5段階評価を記録した。 1の静止画実験により、ロービジョンが見やすいと思うコントラストの範囲は、刺激のタイプによって異なることが明らかとなった。さらに刺激の種類によっては、コントラストが上がるほど見やすさの主観評価は向上するが、正答率の向上にはつながらない場合があることも明らかとなった。
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