• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2017 年度 実施状況報告書

CKDにおける要介護認定の予防のための身体活動パターンの解明に関する長期縦断研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K01610
研究機関国立研究開発法人国立長寿医療研究センター

研究代表者

李 成吉吉  国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 予防老年学研究部, 外来研究員 (80583666)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード身体活動量 / CKD
研究実績の概要

本研究の目的は、CKDのどのステージが要介護認定の発症と独立して関連しているか、また、CKDと身体活動の質的観点からその関連性を明らかにし、最終的にはどの身体活動パターンがCKDによる要介護認定発症の予防へ繋がるかを明らかにすることを目的としている。2017年度の研究課題として、当研究部が2013年度実施した健康チェックの参加者5257名を対象に4年後の要介護認定情報や4年間の身体活動の縦断データベースの構築を行うこととしている。本課題を実施するために身体活動を時系列にまとめるプログラムの開発を行った。このプログラムを用いることで日中身体活動の強度および時間別の縦断データベースの構築ができた。また、行政との協力により過去4年間の要介護認定情報を受け取ることができ本研究課題の達成のためのデータベースの構築ができた。2018年度はこのデータベースを利用してCKDと要介護認定発症との関連について4年間の縦断的解析を行う予定である。
本研究課題の予備解析として、CKDは主観的身体活動(アンケート調査により)が低下することで要介護認定発生の危険性が高まることを公表した。特に座位での生活時間が長いほどCKDの要介護認定発生に及ぼす影響は強くみられた。また、一度悪化した腎機能は元に戻らないため予防が重要であるといわれているがそのエビデンスは十分ではない。そのため4年間の縦断的解析により約28%のCKDが正常に戻っていることを明らかにして公表している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

2017年度の研究課題は、当研究部が2013年度実施した健康チェックの参加者5257名を対象に4年後の要介護認定情報や4年間の身体活動の縦断データベースの構築を行うこととしている。データベースの構築のための新たなプログラムの開発によって大規模の身体活動データの取りまとめが早期に終了した。また、行政の積極的な協力によって要介護認定情報の受け取りが順調に進められてきたことも本課題の達成に大いに貢献していると思われる。

今後の研究の推進方策

2018年度は、CKDと要介護認定発症との関連について4年間の縦断的解析を行いその結果を公表する予定である。すでにデータベースの構築が終了しており達成可能性は極めて高い。また、5年間の縦断データの蓄積を予定しているが現在も活動量の取り込みや要介護認定情報の受け取りが進んでいることから計画通り行うことができると期待している。
2019年度は、計6年間の追跡データベースの構築を行いCKDにおいてどのレベルの身体活動量が要介護認定発症と関連しているか、また、どの身体活動パターンが要介護認定の発症の予防に繋がるかについて検討を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

データベースの取りまとめプログラムの開発により人件費の支出がなかったため予定より繰越金額が多めになっている。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 3件)

  • [雑誌論文] Relationship between chronic kidney disease without diabetes mellitus and components of frailty in community-dwelling Japanese older adults2017

    • 著者名/発表者名
      Lee S, Lee S, Bae S, Harada K, Jung S, Imaoka M, Makizako H, Doi T, Shimada H
    • 雑誌名

      Geriatr Gerontol Int

      巻: 18 ページ: 286-292

    • DOI

      doi: 10.1111/ggi.13180. Epub 2017 Oct 20.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Relationship between chronic kidney disease with diabetes or hypertension and frailty in community‐dwelling Japanese older adults2017

    • 著者名/発表者名
      Sungchul Lee, Sangyoon Lee, Kazuhiro Harada, Seongryu Bae, Hyuma Makizako, Takehiko Doi, Kota Tsutsumimoto, Ryo Hotta, Sho Nakakubo, Hyuntae Park, Takao Suzuki, Hiroyuki Shimada
    • 雑誌名

      Geriatr Gerontol Int

      巻: 17 ページ: 1527-1533

    • DOI

      doi.org/10.1111/ggi.12910

    • 査読あり
  • [学会発表] The relationship between kidney function and social frailty in community-dwelling older Japanese2018

    • 著者名/発表者名
      Sung chul Lee, Seongryu Bae, Songee Jung, Keitaro Makino, Sangyoon Lee, Hiroyuki Shimada
    • 学会等名
      Aging and Rejuvenation Conference
    • 国際学会
  • [学会発表] The relationship between social frailty and kidney function decline in community-dwelling older Japanese2017

    • 著者名/発表者名
      SungChul Lee, Sangyoon Lee, Seongryu Bae, Songee Jung, Keitaro Makino, Yohei Shinkai, Hiroyuki Shimada
    • 学会等名
      3rd Asian Conference for Frailty and Sarcopenia
    • 国際学会
  • [学会発表] Impact of Sedentary time with Decreasing Chronic Kidney Function on Disability in Community-Dwelling Japanese older adults: 4-year prospective cohort study2017

    • 著者名/発表者名
      SungChul Lee, Sangyoon Lee, Seongryu Bae, Hyuma Makizako, Takehiko Doi, Kazuhiro Harada, Kota Tsutsumimoto, Ryo Hotta, Sho Nakakubo, Kenji Harada, Songee Jung, Masakazu Imaoka, Keitaro Makino, Hyuntae Park, Hiroyuki Shimada
    • 学会等名
      ECSS
    • 国際学会
  • [学会発表] CKDにおける主観的健康感と要介護認定発生との関連2017

    • 著者名/発表者名
      李成喆, 李相侖, 裵成琉, 土井剛彦, 原田和弘, 堀田亮, 鄭松伊, 今岡真和, 鈴木隆雄, 島田裕之
    • 学会等名
      日本老年医学会
  • [学会発表] 地域在住の非糖尿病高齢者を対象とした慢性腎臓病とフレイルとの関連2017

    • 著者名/発表者名
      李成喆, 李相侖, 裵成琉, 牧迫飛雄馬, 中窪翔, 堤本広大, 原田健次, 鄭松伊, 今岡真和, 島田裕之
    • 学会等名
      日本老年医学会

URL: 

公開日: 2018-12-17  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi