研究課題
本課題は,日本人小中学生の認知機能の発達に対して,体力・体格(肥満・やせ)そして運動習慣が与える影響を十分なサンプルサイズの被験者集団において縦断的に検討し,小中学生期の認知機能の発達と体力・体格・運動習慣との関連性を解明することを目的とする.3年目である今年度の前半では,1・2年目に収集したデータの結合作業を実施した.実際の調査においては,年度前半に体力・体格測定を実施し,年度後半に認知機能の測定,アンケート調査を実施した.体力測定は新体力テストの8種目に加え,研究代表者の所属する大学が開発した敏捷性テストであるNチャレンジテストを実施した.質問紙調査によって子どもの生活習慣(運動習慣,睡眠習慣,栄養摂取状況,テレビ・ゲーム視聴時間など)やメンタル要因に関する調査を行った.認知機能調査は,クラスごとに各校のパソコンルームで一斉に実施・測定した.認知機能としては抑制機能とワーキングメモリの課題を実施した.ただ,2020年2~3月に予定していた調査は,北海道内で新型コロナウイルス感染症の流行時期と重なり,小中学校が休校措置を取ったため測定等ができなかった.3年目の本年度の認知機能測定は,小学校2校で480名と中学校1校で101名の測定が実施できた.今後3年間の縦断データセットとして各種データを統合し,論文化を行うための分析そして執筆作業と進める予定である.成果発表の一環として,2019年9月に日本体力医学会でのシンポジウムにシンポジストとして本研究プロジェクトメンバーが参加し,データの一部や現状について紹介した.ただ,まだ一部のデータのため,今後成果発表できるようデータ分析作業に注力する.
すべて 2019
すべて 学会発表 (6件)