研究課題/領域番号 |
17K01638
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
日高 正博 宮崎大学, 教育学部, 教授 (80452853)
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研究分担者 |
後藤 幸弘 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (00047391)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | アクティブ・ラーニングを志向する視点と方法 / 課題解決的学習 / 運動についての知識と技能の習得 |
研究実績の概要 |
平成29年度は,研究課題スタートの年として,まず理論研究に取り組んだ。先行研究や関係書籍等にあたり,「アクティブ・ラーニング」を志向する際の授業づくりの視点と方法について検討した。 次に,その結果を踏まえて,中学校1年生を対象に,バレーボールの授業を構想し授業実践した。すなわち,試しのゲームから課題形成を行い,生徒自らが課題解決の方法を検討し,その結果をもって課題解決を図るための活動を行う授業を計画し実践した。その結果以下のような点が明らかにされた。①全ての生徒が主体的に,仲間と協力し,思考を働かせながら授業に取り組むことができたと考えられた。②課題を解決したいという意欲のもと,興味を持って取り組めたことで,話し合いの時間を確保しながらも活発な活動を行うことができた。③上記のことは,問題状況の把握から課題を共有化させ,課題解決の方法を検討し,それを実際に用いながら解決のための活動を行うという学習過程が有効に機能したと考えられた。④9時間という短い時間ではあったが,基本技能の定着も図ることができた。 以上のことから「アクティブ・ラーニング」を志向する際の視点と方法を取り入れた保健体育科学習は,学習意欲を向上させ,運動についての基礎的な知識や技能の習得を図り,自ら学び新たに挑戦する力の育成を図るのに有効であると考えられた。 上記の実践は,日本教科教育学会第43回全国大会において報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
理論的な検討を踏まえ,授業作りを経て,授業実践まで行うことができ,学会での発表もすることができたため。
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今後の研究の推進方策 |
計画に沿って,実行していく。特に,体育理論と実技の授業の関連性をおさえた授業プログラムを作成したい。そのためには,体育理論領域の内容の整理と実技との関連の可能性について検討する必要があるが,すでに構想はあるので,作業に入る段階である。
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次年度使用額が生じた理由 |
授業実践が,予定していた陸上領域ではなく,球技領域での実践であったため,必要物品がすでに授業実践中学校にあり,それを借用できたので新たに購入する必要がなかったため。今年度は,陸上領域での実践を視野に入れつつ準備をしているので,必要物品が出てくるものと思われるので,それに充てたい。
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