研究課題/領域番号 |
17K01672
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
前田 慶明 広島大学, 医歯薬保健学研究科(保), 講師 (10536783)
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研究分担者 |
浦邉 幸夫 広島大学, 医歯薬保健学研究科(保), 教授 (40160337)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 筋疲労 / サイクリックストレッチング / スタティックストレッチング / 筋硬度 / 身体パフォーマンステスト / 筋収縮反応速度 |
研究実績の概要 |
平成30 年度の本実験では,男性アスリート筋疲労プロトコールを確立し,ストレッチングの適切な実施時間を設定した.筋疲労前後の筋硬度の状態を測定する方法についても購入した機器を用いて確認し,測定が可能であることを確認することが出来た.また,ストレッチングプロトコールでの予備実験を実施した. 本研究では,まず男性アスリート2名をサイクリックストレッチング群とスタティックストレッチング群に分別し,異なるストレッチング方法の急性効果を超音波で確認し,その後に疲労課題(連続ジャンプ)後の身体パフォーマンステストである跳躍高(Squat Jump,Counter Movement Jump;CMJ)と動的姿勢制御を示すDynamic Postural Stability Index(DPSI)を実施し,その効果を確認した.その結果は,スタティックストレッチングでは特に筋粘弾性が高まり,筋硬度が低くなることが確認できた.また,身体パフォーマンスでは,サイクリックストレッチングは動的姿勢制御であるDPSIの値がスタティックストレッチングに比べて低値を示し,サイクリックストレッチングが動的姿勢制御に効果を示すことが確認できた.昨年度に実施した結果と同様であることが確認できた.また,その後にサイクリックストレッチングとスタティックストレッチングのストレッチング介入をそれぞれ4週間の期間を設けて,実施しているところである. 今後は対象者を増やし,サイクリックストレッチング群とスタティックストレッチング群に無作為に分けて,それぞれのストレッチングプログラムを実施し,疲労前後での各種のストレッチングが筋収縮反応や筋硬度に与える効果を示すとともに,このプログラムのスポーツ現場での普及を実施していく予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は,疲労課題後のサイクリックストレッチングとスタティックストレッチングの長期実施による筋収縮反応や筋疲労後の回復時間,筋腱の粘弾性と筋硬度,身体パフォーマンスの効果を検証するため,筋収縮反応や筋硬度を測定するための消耗品の購入は必須であった.効果検証するための測定方法やプロトコールの確立に時間を要し,また,測定機器の故障などがあり,実験を実施するスケジュールが多少遅延した.しかしながら,平成30年度は男性アスリートを被験者として,ストレッチングの適切な実施時間を設定し,評価方法を確立することができた.その予備的研究の結果と本研究に関連する先行研究の結果を踏まえて,疲労課題前後でのストレッチング介入方法を決定し,予備実験を実施した.
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今後の研究の推進方策 |
平成31年度はアスリートを対象としたストレッチングをサイクリックストレッチング群(7名),スタティックストレッチング群(7名)を無作為に分けて,ストレッチング介入を4週間実施していく予定である.そして,介入前後で疲労課題後の筋腱の粘弾性や筋硬度,身体パフォーマンステストを実施し,その介入効果判定を実施する.筋収縮反応速度の評価には,筋収縮反応速度測定機器で測定する.筋硬度の評価には,超音波画像診断装置を用いて腓腹筋内側頭の羽状角などを測定する.身体パフォーマンステストは跳躍高や動的バランスを評価することが出来るDynamic Postal stability Indexを実施する.実験終了後にデータ分析を行い,スポーツ関連学会,雑誌での論文発表を行う予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
平成30年度に,筋腱の粘弾性の評価を実施し,その成果を発表する予定であったが,評価方法を変更したため,未使用額が生じた. このため,本実験の実施に必要な物品の購入,研究成果を国内外で開催される学会での発表や本実験で実施したリカバリーに有効なストレッチング方法の普及を次年度に行うこととし,未使用額はその経費に充てる事としたい.
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