研究課題/領域番号 |
17K01687
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
北林 保 東京理科大学, 理学部第一部教養学科, 准教授 (30381693)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 各方向別連続ジャンプテスト / 信頼性 / 妥当性 |
研究実績の概要 |
平成29年度の検討課題は「各方向別連続ジャンプテストの信頼性・妥当性の検証」であった。 概要として、各方向別の連続ジャンプテストの基礎的な信頼性及び妥当性を検証し、現行の体力測定テスト項目(垂直跳、立幅跳)との関連を明確にすることであった。 各方向別の連続ジャンプテストの試行間信頼性及び方向別連続ジャンプテストと現行の体力測定テスト項目(垂直跳、立幅跳)との関連を明らかにするため、一般学生群(20名)を対象に、従来の測定方法(デジタル垂直跳び測定器・メジャー)とKinect(Microsoft社)の3Dデータで得られた垂直跳び・立ち幅跳び・立ち後ろ跳びを測定し、各評価変数の信頼性・妥当性の検討を行った。信頼性の観点から、現行の体力測定テストにおける評価変数の信頼性係数はICC=0.88-0.94であり、Kinect 測定における信頼性係数はICC=0.93-0.99であり、両者の信頼性係数は高いことが確認された。また、妥当性の観点から、両テスト間の平均値の差の検定結果から両テスト間に有意差は認められず、両テスト間の相関係数もr=0.83-0.95と関連が高いことから、妥当性が高い測定であることが確認された。 更に、これら測定を行う中で、方向別連続ジャンプテストの臨界値、動作規程等の測定条件ついても確認・整理し、測定方法の統一化も行った。方向別連続ジャンプテストの総合評価システムについては連携業者と協議しながら検討も行った。 今回の内容・結果は、日本体育測定評価学会で成果報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成29年度の検討課題は概ね順調に処理し、方向別ジャンプ動作テストの信頼性及び妥当性が高いことが確認され、より詳細な情報を得られる有効な方法であることが確認された。 次年度以降の検討課題についても適切に処理できるよう準備を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度の検討課題は「競技種目別における各方向別連続ジャンプテスト結果の比較」である。一般大学生群と跳躍系スポーツ選手群を対象に、動作分析から各スポーツ選手のジャンプ動作の特徴分析を行い、ジャンプ動作中のアライメント評価を定量化し、有効となる指標を検証していく。また、競技特性を明らかにすることで、実際の競技選手に必要な情報を検証していく。平成29年度の結果も踏まえ、評価変数は、動作分析で得られる距離・時間・各関節角度等を詳細に検証していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
購入予定だったマルチジャンプテスタⅡ(株式会社ディケイエイチ)がモデルチェンジしたため、購入額が多少異なったことによる。 平成30年度購入予定のクワトロジャンプシステム(株式会社ディケイエイチ)と合わせ、本システムの購入・構築を行い、更に研究課題を遂行する予定である。
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