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2018 年度 実施状況報告書

筋力トレーニングにおける最大反復回数の実施はトレーニング効果を最大化するか?

研究課題

研究課題/領域番号 17K01693
研究機関日本体育大学

研究代表者

岡田 隆  日本体育大学, 体育学部, 准教授 (80532647)

研究分担者 菊池 直樹  日本体育大学, 体育学部, 准教授 (10739478)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードレジスタンストレーニング / Velocity loss / 高強度 / 低強度 / スクワット
研究実績の概要

平成30年度は29年度と同様な内容を、男女を対象として検討を行なった。レジスタンストレーニング実施時の挙上速度の減少率(Velocity Loss:VL)の違いが、それぞれのプロコトルにおける主観的疲労度とパフォーマンスへ及ぼす影響を検討した。
対象となる被験者はスクワット経験者である男子学生6名、女子学生6名の計12名とした。対象者はクロスオーバーデザインを用いて、パラレルスクワットを4つのプロトコル(①低強度限界群;40%1RMでVL に関係なく限界まで実施 、②低強度VL20 群;40%1RMでVLが20%を越えたら終了、③高強度限界群;75%1RM で VL に関係なく限界まで実施、④高強度 VL20 群;75%1RM で VL が20%を越えたら終了)に分け、実施した。なお、スクワットは常に最大速度での挙上を意識し3セット、セット間の休息時間は3分で実施した。挙上速度の測定はトランデューサーである(GymAware)を使用した。また、トレーニング前後には超音波装置による大腿直筋の筋厚の測定、パフォーマンステストとして垂直跳びの測定を行なった。
総挙上回数は低強度限界群において高値を示した(97.5±24.6回)。垂直跳びでは、低強度限界群(前53.8±14.6cm 後49.5±12.8cm)がトレーニング直後に低下が見られた。筋厚の変化においては、低強度限界群(前1.98±0.33cm 直後2.21±0.32 cm, 24時間後2.05±0.30cm)がトレーニング直後、24時後とともに高値を示した。
セット終了後の目安として、挙上速度の減少率を指標にすることでレジスタンストレーニング直後の疲労度を抑え、パフォーマンスの低下を抑制できる。そのため、競技練習を重視したいシーズン中の時期には、挙上速度のモニタリングは有効であると考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究を遂行し、データをまとめ学会での発表および論文発表の準備を行なっている。

今後の研究の推進方策

平成31年度には、30年度の研究結果を学会、論文発表するとともに、長期的なトレーニング介入に対する効果を検討する。

次年度使用額が生じた理由

消耗品のうち、大学での予算でまかなえる内容や国際学会への参加がなかったため、513532円繰り越した。次年度については、国際学会での参加、発表のための経費として使用する計画である。

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公開日: 2019-12-27  

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