研究課題/領域番号 |
17K01698
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
谷田部 かなか 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (00387028)
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研究分担者 |
熊井 俊夫 聖マリアンナ医科大学, 医学研究科, 名誉教授 (40139671) [辞退]
藤谷 博人 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (50278008)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | スポーツ心理学 / ストレス反応 |
研究実績の概要 |
R2年度は、人を対象とした実地調査が困難であったため,R1年度までに行ったデータ解析・評価,およびヨガにおける心臓自律神経活動からみた精神的ストレス反応について学会発表を行った。結果としてはLF/HF値,教室前期よりも後期にかけてバランスが整い,SD2/SD1値は高まったが,いずれも有意差はなかった。HR平均は,初日よりも3ヵ月後の後期教室には有意に高まったものの,ヨガクラス全体では自律神経活動中の副交感神経活動の指標(Hfnu値)は大きな変化はみられなかった。しかしながら,個別に観察すると迷走神経活動を亢進させ,LF,HFのバランスだけでなく,Poincare Plotの改善がみられた事例や,最終日にはLF/HFが普段の活動時とほぼ同等となり,Poincare Plotから心拍周期のゆらぎは改善・安定し,ヨガプログラムに慣れ習得し始めている様子がうかがえた事例もあった。このことから,引き続き対象者を増やし継続観察する必要性はあるが,心臓自律神経活動にリラクゼーション反応を与え,精神的ストレス緩和効果がみられたと考えられる。 次に,運動条件別による潜在的抗酸化能と心理的評価に及ぼす影響について英語論文発表を行った。個人裁量に任せたペースの運動条件は,一時間でも心理的変化と潜在的抗酸化能の交互作用が示されたことは,メンタルヘルスの観点からは大変興味深い結果である。 以上、延長による調査遅延が続いているが,出来る範囲で解析・評価を行うことが出来た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新規種目や追加調査については,新型コロナウィルス感染症の影響により調査実行が困難な状況が続いている。また,2020(令和元2)年秋に海外発表予定の演題についても,開催が1年延期している。
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今後の研究の推進方策 |
新規対象者の調査開始が出来ない場合も,今まで行った実験・調査の探索的解析,評価を進め,出来る範囲の成果報告を行い最終年度として締められるように努力する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染症の影響による調査中断(ヨガプログラム),新規調査延期(ダンスプログラム)のため。最終年度として,このまま一部調査が出来なくなった場合も,今まで行った調査の解析・評価を出来るだけ成果報告として世に出せるように学会発表,論文発表に使用出来たらと考えている。
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