研究課題/領域番号 |
17K01714
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
仙石 泰雄 筑波大学, 体育系, 准教授 (30375365)
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研究分担者 |
下山 好充 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 教授 (20375364)
山川 啓介 日本女子体育大学, 体育学部, 講師 (60783785)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ストローク頻度 / 手部スピード / 筋活動量 / 共活動 |
研究実績の概要 |
本年度は、研究実施期間を延長し、これまで分析してきた3次元動作解析および筋電図解析結果を元に、競泳競技において高い強度(高いストローク頻度)でトレーニングする際の特性を集約し、競泳選手に高強度トレーニングを処方する際の新たな方法論を立案することを目指した。その結果、高い推進力を発揮する上で、水中ストローク中の手部スピードを高めることが重要であり、泳速度を高める技能を獲得する上で、高いストローク頻度でトレーニングすることの重要性が明らかになった。また、高い強度でトレーニングするだけではなく、手部スピードを高めることに特化した技術練習や陸上トレーニングを実施することの重要性も示唆された。一方で。泳者は、ストローク頻度を即時的に最大努力以上に上昇して泳ぐことが可能であるが、その際の手部スピードは上昇しておらず、高強度で泳ぐ際に最も高い推進力を発揮する上での至適強度が存在することが明らかとなった。今後は、高強度トレーニング実施する上で、泳技術を高めるための指摘強度を判別する手法の開発が望まれる。 筋電図解析の結果、ストローク頻度を上昇するごとにより、上肢および体幹部の筋活動が上昇することが明らかになった。特に、体幹部の筋はストローク頻度を最大努力以上に上昇した際に有意に活動量が増加することが明らかとなったことから、水泳運動による高強度トレーニングは、体幹筋を強化する上で有効であることが示唆された。一方で、最大努力時以上にストローク頻度を上昇した際に、前腕部において主導筋と拮抗筋の共活動時間が増加しており、非効率的な運動様式になっていることが明らかとなった。この結果、3次元動作解析における手部スピードの変化とも関連していると推察された。 上記の研究成果について、研究者および指導者を対象とした国内および国外の講習会で発表した。
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