在日ムスリム女性のスポーツライフスタイルに関する研究

2018 年度 実施状況報告書

• 研究課題/領域番号: 17K01732
• 研究機関: 東京国際大学
• 研究代表者: 上代 圭子 東京国際大学, 人間社会学部, 准教授 (00569345)
• 研究分担者: 塩尻 和子 東京国際大学, 国際交流研究所, 教授 (40312780) [辞退] ; 秋吉 遼子 東海大学, 体育学部, 助教 (60738813) ; 野川 春夫 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 特任教授 (70208312) ; 東明 有美 関東学園大学, 経済学部, 准教授 (90796468)
• 研究期間 (年度): 2017-04-01 – 2020-03-31
• キーワード: ムスリム女性 / スポーツライフ / スポーツニーズ / 海外在住経験 / 不易流行

研究実績の概要

平成30年度は、①質問紙調査の実施、②面接調査の実施を行う計画となっていた。
2016年度に行った「イスラム系在日外国人のスポーツライフの調査研究」（SSF スポーツ助成研究）を基に、再度、共同研究者と有識者ならびに、関係者との間で質問紙の妥当性の検討を行った。具体的には、その質問紙を、以前の研究の協力団体（本研究者が勤務する大学、ならびにモスクの関係者）を中心とした方々に確認をしてもらい、プレテストを行い、意見を頂いた。そしてその際、今回の調査では修正が必要な点があることが明らかになったことから、再度質問項目を検討している。そして、これに伴って、面接調査の質問項目も再度検討しているが、両方の検討ともに、ほぼ終了しており、本年度の初めから調査を実施する予定である。
なお、当該国に出向く計画については、30年度も実施しなかったことから、本年度以降で検討する。
また、昨年度に行われた日本体育学会において発表した「イスラム系在日外国人のスポーツ・ライフに関する研究」と、同じく共同研究者である東明先生が昨年の体育学会で発表した「イスラムとスポーツの関係に関する研究の動向」を基に論文執筆を行っているが、これは本研究の基礎となるものであり、本研究を今後進めるにあたり有意義なものとなると思われる。

現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

関係者との意見交換やプレテストにおいて、質問項目に修正が必要な点があることが明らかになったことから、再度質問項目を検討したことにより、予定よりやや遅れている。
だが、検討はほぼ終了し、本年度の初めから調査を実施する予定であることから問題はない。

今後の研究の推進方策

平成31年度は、30年度に実施できなかった①質問紙調査の実施と②面接調査の実施と、これらの調査から、④データの整理・解析・分析と④報告書・論文執筆、投稿を行う計画となっている。
したがって、質問紙調査は、首都圏にあるモスクに通うムスリム男女とモスクに通わないムスリム男女として調査を行う。なお調査は、関係団体を窓口とした、郵送による配布回収を予定している。また、面接調査は、在日のムスリム女性10名程度を対象として実施する。面接方法は、直接面接法を用いるが、調査は個別に実施し、１人あたり60 分程度とする。
これらの結果について、質問紙調査の分析方法は、因子分析により抽出した因子による単純クロス集計および有意差検定とする。また、面接調査の分析方法は質的内容分析を援用する。
そして分析結果を基に、報告書および、欧文での論文を執筆し投稿するとともに、国内・海外の学会等で発表する。また、報告書は協力者ならびに関係機関に配布する

次年度使用額が生じた理由

当初は平成30度に質問紙調査ならびに面接調査を行う予定であったが、これについては実施しなかったことからこのような差異が生じた。だが、今年度初めから調査を行う予定が立っていることから、大きな問題はない。
また、30年度にも当該国に出向き、専門家に対してヒアリング調査と資料収集を行っていないことから、この点についてもおらず差異が生じている。当該国での調査については、平成31年度以降で検討する。