研究課題/領域番号 |
17K01749
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
鈴木 淳一 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (80261379)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 高圧暴露 / 持久力 / トレーニング / ミトコンドリア |
研究実績の概要 |
本研究は、高気圧酸素カプセル(1.3気圧)への暴露が全身持久力向上に付加的な効果を生じるかどうかを検討することを目的とし、(1)高気圧酸素カプセルへの急性反復暴露の直後から10時間後までにおける、骨格筋のmRNA及びmicroRNA発現の変化、(2)持久的トレーニングと組み合わせた際の全身持久力向上への効果について解明することを目的とした。 【実験1】1時間の高圧暴露(1.3気圧, 20.9% O2)の直後、3、6、10時間後に骨格筋を摘出し、RT-PCR法によって遺伝子発現を分析した。その結果、高圧暴露の3時間後に、PGC-1αとPPARαのmRNA発現が有意に増加していた。 【実験2】12週齢のマウスを対照群、走行運動群(Tr)、高圧暴露群(Hyp,1 h/d)および高圧暴露+運動群(HypTr)に分けて4週間(週6日)実施した。最大運動能力は、Tr群よりもHypTr群で有意に高い値を示した。HypTr群で、クエン酸合成酵素、3-ヒドロキシアシル-CoA-デヒドロゲナーゼ、フォスフォフルクトキナーぜ活性が顕著に増加していた。また、PGC-1αとTfamのタンパク質発現が、HypTr群で有意に増加していた。熱ショックタンパク質70の発現もHypTr群で顕著に増加していた。 【結論】高圧暴露は、ミトコンドリア生合成に関与するタンパク質発現を促進し、骨格筋の代謝能力を向上することによって、持久力向上に付加的な効果を示すことが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度の研究成果は、年度内に国際的な学術雑誌に掲載された。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、幼若期から長期間トレーニングを積んだマウスに対して、高圧暴露が持久力向上に寄与するかどうか、また持久的トレーニングだけでなく、インターバル・トレーニングにも付加的効果があるかどうかを研究する方針である。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度末に残額が少なく、購入希望物品を購入することができなかったので、次年度使用とした。次年度は、試薬の購入に使用する。
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