研究課題
基盤研究(C)
本研究は、地域在住高齢者65名を対象に咳嗽力と呼吸機能、運動機能、身体活動量の関連を検証した結果、咳嗽力は努力性肺活量と吸気筋力に関連することが示された。さらに、地域在住高齢者60名を対象に在宅での1カ月間の吸気筋トレーニングと最大呼出トレーニングが咳嗽力に及ぼす効果を検証した。その結果、高齢者の咳嗽力改善には最大呼出トレーニングが有効である可能性が示された。
呼吸理学療法
咳嗽力は肺炎発症に関連する指標であり、誤嚥性肺炎の多い高齢者において咳嗽力低下は重要な問題である。本研究で得られた成果は、高齢者の咳嗽力維持には肺活量および吸気筋力を保つことが重要であり、咳嗽力改善には最大呼出(強く吐く)を繰り返すことが有効である可能性を示したことである。