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2018 年度 実施状況報告書

慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者への多職種による集団指導の効果

研究課題

研究課題/領域番号 17K01796
研究機関昭和大学

研究代表者

大西 司  昭和大学, 医学部, 准教授 (30266093)

研究分担者 飯塚 眞喜人  昭和大学, 医学部, 准教授 (40274980)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードCOPD / 集団指導 / 急性増悪 / フライングディスク / 身体活動性 / 多職種
研究実績の概要

平成30年度も昨年度と同様にCOPD患者さんとそのご家族を対象とした教室とフライングディスク大会をそれぞれ年2回行いました。今年度の活動で特筆すべき点は、一つ目は医師、看護師、薬剤師、理学療法士、栄養士がそれぞれの専門性を活かして作成した質問票の結果を集計しました。その結果、集団教育がCOPD患者の知識及び自己管理能力に影響を与えることが示唆されました。また、教室に参加する人の方がモチベーションが高いことがわかりました。その内容は、認定看護師の和田が呼吸器ケアリハビリテーション学会で報告しました。もう一は、科学研究費の予算で購入した、活動時のバイタル、酸素飽和度を測定して親機に送付する装置をフライングディスク時に用いました。対象患者の6分間歩行検査のデーターと比較し酸素飽和度の低下、心拍数の増加がフライングティスクを行なっている間の方が少ないことがわかりました。これより、比較的安全に競技ができることを確認できました。この内容は理学療法士の鶴田が、COPD患者のフライングディスク前後の身体所見の変化として、呼吸器ケアリハビリテーション学会で発表しました。
教室は秋で第30回、フライングディスクは第10回を迎えました。長年にわたり継続できたのは中心となる多職種のスタッフ一同の協力によるものと考えています。また参加患者さんも、患者会の中心メンバーは高齢化して。新しいメンバーが入るもののまた新しい体制が必要とされてきていると感じています。昨年亡くなった患者会の会長さんの意志を受け継いで、これからも、また新しい医療従事者スタッフも加えて活動を継続していこうと考えています。今後はこれらの活動が、増悪による入院を減らし、活動性や意欲が増してきているかということを評価される点となります。また、質問票の答えを、各職種で作成して、患者さんだけでなく他の医療施設にも活用できるように試みます。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

COPD患者の多職種による集団指導と活動性を増すためのフライングディスクは、一緒に作り上げてきたメンバーの協力で継続出来ている。理解度を見るためのアンケートの作成と、実施、今後は解説書の作成し普及出来る内容の検討している。ただし、代表研究者の学内での異動に伴い(昭和大学豊洲クリニック予防医学センター)、担当する外来の時間が1/3と少なくなり、経過を追える患者さんの数が半減した。このため一つは今までの集計したデーター内容でまとめていくこと。また今後の活動を継続するため、新しい世代の応援を得て、COPD教室や臨床研究を継続することを検討したいと考えている。
おおむねにとしたのは副次評価項目として当初計画した、呼吸機能検査や水分量の変化の追跡は、主治医も変わり、十分できていない面もあるので、診療の範囲で行なう。COPD assesment test (CAT)に関しては、教室の度に記載しているので、今後の評価の基準項目として生かしていく。研究期間中にまとまりをつけていければと考えている。

今後の研究の推進方策

今後は、1)アンケートの集計とその回答を各医療者の知識を得て作成する。2)参加者、非参加者のカルテを確認して増悪の頻度を確認して、集団教育の増悪抑制効果、入院抑制効果を検討する。3)集団効果が増悪頻度を下げる効果があれば、その医療費の抑制効果も評価して、COPD患者に対する集団教育の効果として、今後の医療に対しての貢献が考えられることを期待して、論文にまとめて行きたい。
COPD教室やフライングディスクの活動は今後も継続して、アンケートやその解説書に関しては診療の中で関連病院も含めて普及させて行きたいと考えている。

次年度使用額が生じた理由

研究に用いた機器に関しては最低限必要なものを購入して、あるものを活用してきたこと。サポートしてくれるメンバーに無償でお願いしたりしてきたこと。平成30年度までは昭和大学のサークル(COPDケアーチーム)として認められており、10万円の予算が教室やフライングディスクの活動に用いることができたこと。(平成31年度はなし、学会費の費用についてはまだ申請していないものもあり)今後の計画としては、フライングディスクのときアラーム機能のある経皮酸素飽和度のモニターは活動時の変化を知るために有用と思われてるので購入を検討している。海外での学会(アジア太平洋胸部疾患学会)への参加を予定している。発表にかかる費用、書物の購入も含めて、論文の作成にかかる費用が必要と考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] COPD患者に対する集団教育が知識及び自己管理能力に与える影響。2018

    • 著者名/発表者名
      和田麻衣子、飯塚眞喜人、藤宮龍祥、中田美江、鶴田かおり、大西司、相良博典
    • 学会等名
      第28回呼吸ケアリハビリテーション学会
  • [学会発表] COPD患者におけるフライングディスク競技前後の身体所見の変化。2018

    • 著者名/発表者名
      鶴田かおり、和田麻衣子、飯塚眞喜人、藤宮龍祥、中田美江、大西司、相良博典
    • 学会等名
      第28回呼吸ケアリハビリテーション学会

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公開日: 2019-12-27  

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