研究課題/領域番号 |
17K01799
|
研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
島田 恭子 東洋大学, 社会学部, 助教 (30781380)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | ワーク・ライフ・バランス / コミュニケーション / スピルオーバー / クロスオーバー |
研究実績の概要 |
子どもの健康増進を目的とした親のワーク・ライフ・バランス向上プログラムを開発する本研究において今年度は、関連要因の検討を目的として、当事者インタビューおよび国内外の先行研究のレビューを行った。 インタビュー調査では、一般事業会社、医療機関で働く育児中の労働者13名、および自営業5名、公務員4名の計22人、ワーク・ライフ・バランスを支援する団体への聞き取りを行った。また先行研究のレビューを行い、要因間の関連について検討を行った。 その結果、親の心理状態やワーク・ライフ・バランスに働きかける要因の中で、特にコミュニケーションのあり方が重要である可能性が明らかとなった。そのため当初の3項目(時間・情動・行動)9分野のプログラムの中で、職場や夫婦、親子間の3つのコミュニケーションに、特に焦点を当てた介入プログラムを作成することとした。今年度のヒアリングおよび先行研究のレビューによって、コミュニケーションの重要性が明らかとなったことは、今後の介入プログラム作成において意義深いと考えている。 またヒアリングの結果、育児中労働者にとっては、スマートフォンアプリを用いたプログラムよりも、ランチョン等で(固定の時間を使っての)、テキストを用いた集合研修のほうが実施可能性および内容の浸透性が高いことが分かった。そのためまずはテキスト形式(紙媒体)のプログラム試作版を作成し、それらを用いてパイロット研究を行うことにした。 効果的なプログラム作成のために、関連要因の検討は非常に重要なポイントである。そのため十分な時間をかけて検討し、プログラム試作版および改良は、2018年度に行うこととした。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
効果的なプログラム作成のために、関連要因の検討は非常に重要なポイントである。 当初は今年度に、関連要因の検討およびプログラムの試作版を作成予定であったが、関連要因の検討に時間を要したため、介入プログラムの試作版については、次年度:2018年度に行うこととした。そのため、当初の計画に比べ(3)やや遅れている、とした。
|
今後の研究の推進方策 |
パイロット試作版の作成を2018年度4月より行うため、7月中にプログラム試作版を完成し、8月より事業会社においてそれらを用いた研修を行い、修正する。プログラム内容を12月中に確定し、冊子体にしたものを用いて、2019年1月~、対象事業所にてプログラムを用いた研修を開始する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
より効果的なプログラム作成のために、当初は今年度に行う予定であった介入プログラム試作版を2年目(2018年度)に行うことになった。 そのため、プログラム作成にかかる費用を次年度予算に計上する。
|