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2018 年度 実施状況報告書

発達障がい児の受診行動を支援するオノマトペを用いた構造的アプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 17K01803
研究機関帝京大学

研究代表者

石舘 美弥子  帝京大学, 医療技術学部, 教授 (50534070)

研究分担者 加藤 千明  常葉大学, 健康科学部, 講師 (80613687)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード発達障がい児 / オノマトペ / 構造化
研究実績の概要

本研究は,医療機関受診時に困難を抱える発達障がい児に対して,オノマトペを用いた構造的アプローチ法の開発を目指すことを目的としている。2年目となる2018年度は次のことを実施した。
1.発達障がい児にかかわる看護師が使用していることばの調査実施:研究者所属機関および研究実施施設へ研究倫理審査申請を行い,承認を得た。障がい児医療療育施設に勤務する,発達障がい児の対応経験5年以上の看護師10名を対象にインタビュー調査を実施した。タブレット端末に設定した視覚刺激(7つの医療場面)に向けた発話の分析を行った。傾向分析の結果,特徴的なオノマトペが抽出された。今回、発達障がい児への看護師の発話に含まれるオノマトペは,定型発達児の看護師発話に比し,低いことが明らかとなった。本結果を受けて,発達障がい児に対しては必ずしも言語的説明に頼らないコミュニケーションの可能性が考えられた。今後,視覚的媒体と繁用的に活用できるオノマトペを利用したアプローチ法の検討が示唆された。
2.海外知見の集積:オーストラリア,メルボルンで開催されたSigma's 29th International Nursing Research congressに参加し,発達障がい児へのアプローチに関わる海外の知見を収集した。得られた知見として,応用行動分析の介入が挙げられる。ABA手法は望ましい行動を増やして維持し,障害となる不適切な行動を減らす方法として実績がある。構造化教育に必要な手順として,物理的に環境を設定する,予測可能な行動を順序立てる,可視的な予定表を作る,視覚的に構造化された活動を行うなどが示唆された。その他,発達モデル,PECSなどを参考に,視覚教材に表記するオノマトペを検討しているが,発達障がい児の情報処理能力を考慮した対応や方法論の基礎的な検討に時間を要している。今後,研究者間の協議に進む予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究者間の打ち合わせ日程調整が難しく,研究に関わる協議時間が確保できなかったため。

今後の研究の推進方策

2018年度に実施した調査研究の成果発表として,カナダ,カルガリーで2019年7月25日~29日に開催されるSigma’s 30th International Nursing Research congressにおいてポスター発表予定である。
今後の介入研究に向けて,研究者間で打ち合わせ時間を調整し,方法論,フィールドの選定等の検討を進めていく。

次年度使用額が生じた理由

研究者間の打ち合わせのための旅費,および介入研究に向けた準備物品の購入等ができなかったため。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Words Used by Nurses Who Explain About Medical Procedures to Children With Developmental Disabilities2019

    • 著者名/発表者名
      Miyako Ishidate, Chiaki Kato, Yuko Miki, Kazuyo Iwami and Ikue Shibuya
    • 学会等名
      Sigma's 30th International Nursing Research Congress
    • 国際学会
  • [学会発表] 発達障がい児にかかわる看護師のことばかけの分析-オノマトペを用いたツール開発に向けて-2019

    • 著者名/発表者名
      石舘美弥子, 加藤千明
    • 学会等名
      第66回日本小児保健協会学術集会

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公開日: 2019-12-27  

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