研究課題/領域番号 |
17K01803
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
石舘 美弥子 帝京大学, 医療技術学部, 教授 (50534070)
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研究分担者 |
加藤 千明 一宮研伸大学, 看護学部, 講師 (80613687)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 発達障がい児 / オノマトペ / 構造化 / 受診環境 |
研究実績の概要 |
本研究課題は,医療機関受診時に困難を抱える発達障がい児に対して,オノマトペを用いた構造的アプローチ法の開発を目指している。2018年度に行ったインタビュー調査によって,定型発達児の場合と共通するオノマトペが出現しており,今後の活用可能性が示唆された。研究成果は国際学会および国内学会で発表した。 2019年度は,今後の介入研究に向けて研究者間で協議を重ね,発達障がい児の受診行動に影響を与える剰余因子に関する議論がなされた。発達障がい児のニーズに対応した適切なアプローチ法を開発するために,まず受診環境の実際を把握することが必要となったことから,当初の計画を見直した。発達障がい児の物理的環境に関する文献検索を行い適切な受診環境づくりに必要な資料を収集した。その結果,学校,幼稚園,保育園,家庭という場面に関する環境で占められ,医療機関における論文は見当たらないことが明らかになった。そして、それらはいずれも,集団ではなく個別支援を行う場所として検討されていた。これまでは,発達障がい児の個別性が強調されるあまり,集団の物理的環境に関する研究が重要視されてこなかった背景が考えられた。文献検討結果を2020年度開催の国内学会で発表する予定である。現在,発達障害診療医師,小児神経専門医が勤務する全国の医療施設を対象に医療機関の受診環境に関する実態調査を行っている。今後,データの分析を進め,介入研究に係わる因子の整理を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究内容およびフィールドの検討に時間を要し,従来の方法論の見直しと調整が必要となったため。
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今後の研究の推進方策 |
科研費補助事業期間を1年間延長し,研究計画を進めていく。実態調査の分析を行い,項目を抽出し整理する。
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次年度使用額が生じた理由 |
介入研究に向けた準備物品の購入等に変更が生じたため。
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