研究課題/領域番号 |
17K01809
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研究機関 | 同志社女子大学 |
研究代表者 |
今井 具子 同志社女子大学, 生活科学部, 教授 (00393166)
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研究分担者 |
大塚 礼 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 老年学・社会科学研究センター, 室長 (00532243)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 健康作り / ITC / ポピュレーションアプローチ |
研究実績の概要 |
2018年度はアプリを熱心に利用する中年男性をターゲットに無作為化比較試験を計画していた。そこで、事業所勤務の中年男性ををターゲットに、このアプリを用いて健康づくりのサポートを行う介入研究を実施し、その有用性を検討する予定であった。しかし、事業所の都合により、介入研究が実施できなかった。そこで、アプリ利用者の中からアプリ使用頻度の高い中年男性を対象者として抽出し、介入試験を行うことを試みた。しかし、アプリの利用者は、アプリ利用には興味を示すものの、積極的な介入試験参加者は、必要の人数が集まらなかった。アプリ利用者はアプリの機能として、目新しさを求めるものの、強制された継続利用は難しいこと、情報提供は好まれるものの、積極的介入には協力的ではないことを報告した論文もいくつか見られ、アプリを利用した積極的、継続的な健康づくりは困難であることが判明した。一方「ナッジ」としてのアプリ利用の効果を報告した論文もあることが明らかになった。 そこでアプリ内の情報提供を見直し、ライフステージに応じたコラムを高頻度に発信し、レシピ提供などの新しい情報提供ツールを充実させ、その取り組みの有効性の検討を行った。その結果、月席データの解析や、アンケート結果より、昨年度に比較して、アプリの利用日数が有意に増加し、特に中年男性のアプリ利用日数が上昇したことが確認された。アプリ利用者には、積極的利用を促すよりも、健康づくりの情報提供などのサービスの充実を図ることが有効であることが考えられた。しかし、新機能を利用しなかった人も多かった。 今後の展望としては、他のオープンデータや企業と連携した新たなアプローチを考える必要があることが示唆された。これらの成果の一部は2018年度のアジア栄養士会議で発表した。また、2019年度の栄養改善学会でも報告予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
対象者を絞った無作為化比較研究が、対象集団の都合で予定通り行えなかった。本年度はアプリの機能を充実させ、特定保険検診者など、当初予定していなかった対象者で実施できるか検討し、遅れている職域の介入研究を再度試みる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度の実施予定の若年女性に対する介入研究を、予定通り本年度実施する。また昨年度実施予定の職域の介入研究も、合わせて本年度実施を試みる。 また、初年度から行っているNILS-LSAの料理データベースのデータ整理を引き続き行い、データベースの更新の検討を行い、健康サポートシステムへの対応を試みる。 研究の最終年度には、介入研究の結果を反映させたライフステージに応じた健康課題に対応した健康サポートシステムの構築を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
介入研究が実施できなかったため、そのためのアプリデータ整理の支出が圧縮されたため残金が生じた。来年度、介入研究の実施を目指すため、次年度使用額としたい。
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