| 研究課題/領域番号 |
17K01813
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| 研究機関 | 科学警察研究所 |
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研究代表者 |
岡村 和子 科学警察研究所, 交通科学部, 室長 (10415440)
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| 研究分担者 |
安部 寛子 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (40707204)
槇野 陽介 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 准教授 (50725017)
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| 研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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| キーワード | 交通事故 / 司法解剖 / 医薬品 / 薬物 |
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| 研究実績の概要 |
日本では、交通事故に関与した人に薬物検査を行う体系的な仕組がないため、薬物使用による交通事故発生への影響を検討するための基礎データが存在しない。本研究の目的は、交通事故死者における薬物使用の実態を示すとともに、薬物使用が事故発生に及ぼす影響を推定するとともに、警察、法医学の他、薬剤師など医療従事者を含む関連分野の専門家に向けて交通事故予防のための対策を提案することである。
本研究は、千葉県全域及び東京都の一部地域で発生した交通死亡事故のうち司法解剖が実施された事例につき、警察の交通事故統計データと突合させた後、検出される薬物の種類と量（体内血中濃度）を分析する。分析対象とするのは、平成25年度から31年度までの計７年間の交通死亡例とする。
研究初年度にあたる29年度は、解剖例について本研究の実施のために記録すべきデータ内容・項目とその登録方法、データ管理方法を関係者で協議し決定した。また、この結果に基づき、薬物データ登録・分析用ソフトウェアを開発し、３機関においてそれぞれ倫理審査を申請し承認を得た。これを受け、千葉大学で実施した４年分の司法解剖データを用いて事例ごとのデータの精査とコーディングに着手した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
３研究機関において倫理審査の申請を行い承認を得るまでに時間を要したことに加え、司法解剖データのコーディング作業に、当初の想定よりも多くの時間を要しているため。
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| 今後の研究の推進方策 |
司法解剖における交通死亡例データのコーディングを継続実施するとともに、薬物の定量分析結果の解釈について研究分担者と協議した後、司法解剖データと交通事故データの突合を行う。次に、薬物検出の定量値を得たリンクデータについて、交通事故の発生や傷害程度と関係する交絡変数の影響を加味しつつ薬物検出例と非検出例を比較し、鎮静作用のある医薬品等の使用が事故発生に及ぼした影響の推定分析をパイロット的に行う。リンクデータのサンプル数が研究計画をたてた当初の目標数に達しない可能性があるため、解剖データのサンプル数を増やすための方策を、研究分担者と協議する。
カナダブリティッシュコロンビア州における警察の薬物運転の取締りと交通事故死者の薬物検査体制、および薬物影響下の交通事故研究について、研究者と実務家を現地に訪問して情報交換を行い、関連研究を行っている研究者から助言を得る。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
研究計画作成当初は、平成29年度中にカナダブリティッシュコロンビア州の研究者等を訪問して情報交換を行う予定としており、そのために必要な旅費を計上していた。当該地への出張旅費は、平成30年度に執行する予定である。
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