研究課題/領域番号 |
17K01817
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
森田 久美子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 准教授 (40334445)
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研究分担者 |
小林 美奈子 平成医療短期大学, 看護学科, 教授 (40312855)
青木 利江子 城西国際大学, 看護学部, 准教授 (60780244)
佐々木 明子 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 教授 (20167430)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 世代間交流 / Withコロナ / 高齢者 / フレイル予防 |
研究実績の概要 |
これまで当たり前のように実施されていた世代間交流が、新型コロナウイルス感染拡大により多くの活動が中止せざるを得なくなった。高齢者の孤立、フレイルの進行、ひとり親世帯の負担の増加などが懸念される。一方、このような状況においても何とか人とのつながりを絶やさない工夫が各地で行われている。そこで、コロナ禍においても世代間交流活動を実施・再開している事例をWeb上で検索し、その活動方法・内容および実践されている感染対策等を集約することにより、Withコロナの新しい世代間交流の在り方を考察した。Web上で確認できた活動事例は48件であった。全国各地から報告されており、社会福祉協議会からの情報発信が多かった。対象は未就学児から高齢者まで多世代に渡っており、高齢者は42件(87.5%)と最も多かった。実施方法は対面28件(58.3%)、非対面(オンラインや手紙)12件(25.0%)、併用5件(10.4%)、不明3件(6.3%)であった。交流内容は「一緒に運動をする」10件(20.8%)、「お弁当配布、屋外カフェ等」7件(14.6%)などが多かった。また、高齢者が対象に含まれる活動の目的を大別すると、「社会参加」「身体機能の維持向上」「健康意識の向上」「食事支援」であった。感染対策は基本的な感染予防に加えて、時間短縮や屋外・広い会場の確保などを行っていた。コロナ禍以前と同様の交流は出来なくても、様々な工夫をしながら、人と人とのつながりを切らさないことをどの団体も大切にしていた。オンラインでの交流が増加したことにより、IT機器の使用に慣れている大学生が高齢者のサポートをするなど、新たな世代間交流も生まれていた。Withコロナの時代においても世代間交流活動を通じて身体機能の維持や健康意識の向上に努めることにより、高齢者の社会的孤立を防ぎ、フレイル予防につながることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の影響により、今年度も世代間交流が多くのところで制限され、介入を行うことが出来なかったため。
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今後の研究の推進方策 |
今後も、以前のような対面での世代間交流の実施は難しいと思われるので、オンラインシステムなどを活用しながら、新たな交流方法について検討していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響により、新たな調査等が出来なかったため次年度使用額が生じている。当初の計画を変更し、現在実施可能な方法で調査等を行う予定である。
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