| 研究課題/領域番号 |
17K01823
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| 研究機関 | 女子栄養大学 |
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研究代表者 |
平田 裕美 女子栄養大学, 栄養学部, 准教授 (60401585)
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| 研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| キーワード | 海外在住家庭 / 養育スタイル / アイデンティティ / 精神的健康度 / コミュニティ / 英語教育 |
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| 研究実績の概要 |
海外に在住する子どもの円滑な心身の成長を促進させる環境整備の必要性から、本年度は英語圏外だが子どもの英語教育への関心が非常に高いシンガポール日本人学校小学部にて、児童期の子どものグローバルアイデンティティ形成機序と父親、母親が考える子どもの日本の文化（伝統・習慣）への理解、今後の進路における方向性とその情報収集、養育スタイル、精神的健康度、そして滞在国でのコミュニティ関与についての質問紙調査、およびインタビュー調査を実施した。
前年度に引き続き、英語圏にある補習授業校(パース：西オーストラリア、クライストチャーチ、ウェリントン：ニュージーランド）に子どもを通わせる日本人の父親、日本人以外の父親、日本人の母親、日本人以外の母親を対象とした解析も行った。
結果、海外所在の日本人学校、補習授業校は、子どもの学習する場であるだけではなく、子どもを介して保護者が集まり、海外で生活をする上での情報交換をしたり、日本の行事、現地の行事を取り入れた様々な国の文化（習慣、催しを含む）を通して散在する小さな日本人コミュニティが集ったりする場であることが理解された。また、日本人コミュニティのプレゼンスを地域に発信する場としても機能していた。さらに、日本人同士のつながりが持てることから、父親、母親自身の「日本人である」アイデンティティ確認と日常生活や養育における不安感の低減に有益であることが認められた。しかし、一方、日本人コミュニティの範囲がかなり狭い場合は、親同士の付き合い方の難しさが見られた。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2019年3月までに、シンガポール日本人学校小学部チャンギ校にて、質問紙調査、およびインタビュー調査の終了、前年度調査実施校であるパース補習授業校（西オーストラリア）、ウェリントン補習授業校、カンタベリー補習授業校（ニュージーランド）に結果の報告、そして保護者セミナーを開催できたため、申請した計画通りに進展したと考える。
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| 今後の研究の推進方策 |
今後は、シンガポール日本人学校小学部クレメンティ校にて、質問紙調査を行い、父親、母親が考える子どもの異文化理解や言語習得について検討する。
これまでの研究成果から、同校において子育てセミナーを開催し、海外在住の子どもの状況への親の理解を促す。これらの手順を踏むことにより、海外在住家庭における親の養育スタイルと学齢期の子どものグローバルアイデンティティとの関連を明らかにする。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
理由：申請時のPC購入は大学PC貸出、購入済消耗品利用、データ打ち込み作業を研究室予算より処理出来たこと、国内外の学会発表の予定、論文投稿中のため、関わる予算が現時点では未使用となっている。
使用計画：本研究内容をより意義あるものとするため、父親、母親の養育スタイルに関わるアイデンティティと滞在国におけるコミュニティ関与との因果関係についての解析を進めるとともに、国内外の学会発表、論文投稿に向けて、未使用額はその経費に充てることとしたい。
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