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2022 年度 実績報告書

海外在住家庭における親の養育スタイルと学齢期の子どものグローバルアイデンティティ

研究課題

研究課題/領域番号 17K01823
研究機関女子栄養大学

研究代表者

平田 裕美  女子栄養大学, 栄養学部, 准教授 (60401585)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2023-03-31
キーワードグローバルアイデンティ / 養育スタイル / キャリア教育 / 言語習得 / 海外在住家庭 / コミュニティ・プレゼンス / 日本語補習授業校 / 場所愛着
研究実績の概要

本研究では、海外在住家庭の父親・母親の養育スタイルと子どものグローバルアイデンティティ形成への規定因として、言語習得、現地の教育政策、日本人コミュニティにおける日本語補習授業校の役割を検討してきた。その過程において、出身国から離れて生活する日本人/日本人以外の父親、母親、そして子どもを対象としたインタビュー調査より、居住地域への場所愛着による影響が示された。場所愛着は、居住地域の自治、風景(自然、建物を含む)、地域の利便性などの比較的広い空間概念、居住地域における近隣との結びつきや市民活動・イベントへの参加などの社会関係概念から説明されている(對間・浅見・石川、 2019)。そこで、本年度は、居住地域への場所愛着が子どもとのコミュニケーションや子どもの社会性を促す親の養育行動にどのような影響を及ぼすのかについて検討した。結果、海外在住年数と養育行動に関連はなかったが、階層的重回帰分析を施すと、居住地域との関わりで評価される場所愛着は日本人父親の養育行動を促進していたが、日本人母親の場所愛着は、日本人の夫である母親と日本人以外の夫である母親に分けて解析しても、父親と同様の影響は認められなかった。しかしながら、「相手を理解しようとする志向」と日本人母親と父親の場所愛着との関連が認められたことから、海外に在住する家庭における個々の家族成員のグローバルアイデンティティ形成への肯定的影響に関する新たな課題が示唆された。
そして、本研究課題の最終年度となったが、コロナウイルス影響により中断していた講演会は、2023年2月8日にベルリン日本語補習授業校(Japanische Ergaenzungsschule in Berlin e.V.)のあたたかい協力により再開できたことを、感謝の気持ちを込めて、ここに記す。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Place attachment of families living overseas; Japanese parents’cognition of parenting, and language acquisition2022

    • 著者名/発表者名
      Hirata Hiromi
    • 学会等名
      5th World Conference on Social Sciences
    • 国際学会

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公開日: 2023-12-25  

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