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2017 年度 実施状況報告書

若年者のメタボリックシンドローム・やせリスク要因の解明と早期介入法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 17K01825
研究機関中央大学

研究代表者

佐田 文宏  中央大学, 保健センター, 常勤嘱託医師 (90187154)

研究分担者 小町 裕志  中央大学, 保健センター, 所長 (10796147)
田中 誠一  中央大学, 保健センター, 専任医師 (20796148)
西條 泰明  旭川医科大学, 医学部, 教授 (70360906)
小西 香苗  昭和女子大学, 生活科学部, 准教授 (70238103)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード保健健康管理 / メタボリックシンドローム / やせ / 肥満 / 若年者
研究実績の概要

本研究は、地域及び病院ベースのヘルスプロモーション事業を行ってきたNPO 法人「るもいコホートピア」の取り組んできたメタボリックシンドロームのリスク予測・予防対策の成果を基盤とし、新たに大学生及び教職員を対象とし、若年者のメタボリックシンドローム及びやせのリスク要因の解明と早期介入法の確立を目指して実施することを計画した。
初年度は研究を実施できる環境を整備することに傾注した。即ち、先行研究の分析、追加調査の内容・フィージビリティの検討とともに、倫理審査委員会への申請、研究を実施できる環境の整備に努めた。先行研究の分析は文献レビューを行った。本研究はまだ成果を上げるには至っていないが、関連研究の発表は行った。なお、本調査を実施する予定の中央大学には、全学の「人を対象とする医学系研究」の倫理審査委員会がないため、学長から、研究分担者の所属する旭川医科大学の学長に同大学の倫理審査委員会に審査を依頼し、無条件で承認された。それを受け、中央大学保健センター運営委員会は、研究参加することに文書で同意した健診受診者の個人データ提供を承認した。ただ、保健センターは法人に属するため、中央大学の教学及び法人組織の了承が必要という大学の判断から、まず、教学組織を代表する会議に諮られたが、個人情報を含む情報の提供の検討は研究開始前にすべきだったとの指摘及び大学の健診業務と研究者の研究との独立性に分かりにくいとの懸念が示され、個人情報を含む情報の研究利用に係る大学の方針が整っていないため、慎重な意見が出された。次に、法人組織を代表する会議で付議されたが、健診データ提供はできない旨決定された。
中央大学において、国の倫理指針に示された要件を満たしている中立的かつ公正に運営される倫理審査委員会の早期の設置が望まれる。今後、再度、研究ができるような形で、修正を加え、倫理審査委員会に再申請する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本研究の実施に関し、環境整備に時間を要しているため。特に、本研究の実施に関し、旭川医科大学の倫理審査委員会で承認され、中央大学保健センターの運営委員会でも許可されたが、中央大学の教学組織を代表する会議では慎重な意見が出され、今後、大学の研究戦略の一環として検討されることになった。さらに、中央大学の法人組織を代表する会議で付議され、研究内容及びこれに係る調査票内容に鑑み、大学生及び教職員の健康診断等のデータを提供することはできない旨決定され、再度、研究計画を練り直す必要が生じたことによる。

今後の研究の推進方策

中央大学で健康診断データの提供が認められなかったため、研究が実施できるよう研究計画を大幅に見直す必要が生じた。健診データの研究利用に関しては、研究環境の整った他大学と共同で実施することを検討する。質問紙調査に関しても、メタボリックシンドロームのリスク評価テストや半定量食物摂取頻度調査(FFQ)のような質問紙調査に絞り、社会経済要因など大規模集団でないと評価できず、回答者にストレスを与える可能性のある質問項目は極力避け、次年度は比較的少人数でパイロット調査を実施する予定である。現在、以下のような研究を想定している。
1)若年者を対象に、食事、運動等の生活習慣に関する質問紙調査を実施し、やせや肥満と関連のある要因を明らかにする。対象者は、学生サークル、セミナー等の受講生等の比較的少人数のグループとする。ウェブ調査の併用も検討する。
2)やせや肥満の若年者を対象に、食事、運動指導等からなる保健指導プログラムを実施し、ランダム化比較試験により、保健指導プログラムの効果を判定する。
3)健診データや問診票の研究利用ができる研究機関と協力し、若年者のやせや肥満のリスク要因を明らかにする。
4)若年者を対象に、やせや肥満の予防対策、喫煙の健康影響等をテーマに「禁煙セミナー」を実施し、啓発活動を行う。

次年度使用額が生じた理由

大学から健康診断データ利用の許可が下りなかったため、研究計画を練り直す必要が生じたため。今後、比較的少人数の若年者を研究対象とし、質問紙調査を実施するが、ウェブ調査や無記名調査も含める予定である。そのため、質問紙調査票の購入費、印刷費、通信費、研究補助の人件費、ウェブサイト開設や統計解析のための委託費等に使用する予定である。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 3件)

  • [雑誌論文] 出生コホート研究.2018

    • 著者名/発表者名
      佐田文宏.
    • 雑誌名

      小児科診療

      巻: 81 ページ: 印刷中

  • [雑誌論文] Effects of low-level prenatal exposure to dioxins on cognitive development in Japanese children at 42 months2018

    • 著者名/発表者名
      Ikeno Tamiko、Miyashita Chihiro、Nakajima Sonomi、Kobayashi Sumitaka、Yamazaki Keiko、Saijo Yasuaki、Kita Toshiko、Sasaki Seiko、Konishi Kanae、Kajiwara Junboku、Hori Tsuguhide、Kishi Reiko
    • 雑誌名

      Science of The Total Environment

      巻: 618 ページ: 1423~1430

    • DOI

      10.1016/j.scitotenv.2017.09.267

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 医師の立場から見たタバコ.2017

    • 著者名/発表者名
      小町裕志.
    • 雑誌名

      中央評論

      巻: 300 ページ: 148~156

  • [雑誌論文] Social support and its interrelationships with demand?control model factors on presenteeism and absenteeism in Japanese civil servants2017

    • 著者名/発表者名
      Saijo Yasuaki、Yoshioka Eiji、Nakagi Yoshihiko、Kawanishi Yasuyuki、Hanley Sharon J. B.、Yoshida Takahiko
    • 雑誌名

      International Archives of Occupational and Environmental Health

      巻: 90 ページ: 539~553

    • DOI

      10.1007/s00420-017-1218-y

    • 査読あり
  • [学会発表] わが国におけるDOHaD関連政策提言の歩みと今後の期待.2018

    • 著者名/発表者名
      佐田文宏.
    • 学会等名
      第88回日本衛生学会学術総会
  • [学会発表] 最近の出生コホート研究とDOHaD関連政策提言の歩み.2017

    • 著者名/発表者名
      佐田文宏.
    • 学会等名
      第14回健康価値創造研究会
    • 招待講演
  • [学会発表] 世界と日本の出生コホート研究.2017

    • 著者名/発表者名
      佐田文宏.
    • 学会等名
      第6回日本DOHaD学会学術集会
    • 招待講演
  • [学会発表] DOHaD説に基づく先制医療とライフコース・ヘルスケア.2017

    • 著者名/発表者名
      佐田文宏.
    • 学会等名
      内科懇話会.
    • 招待講演
  • [学会発表] 出生ゲノムコホート研究の現状と課題.2017

    • 著者名/発表者名
      佐田文宏.
    • 学会等名
      第2回DOHaD疫学セミナー例会.

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公開日: 2018-12-17  

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