研究課題
本研究は、大学生及び教職員を対象に、若年者のメタボリックシンドローム及びやせのリスク要因の解明と早期介入法の確立を目指して実施した。本研究の対象は、当初、本学の学生と教職員を想定していた。2021年3月に、新たに「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」が定められ、本学では全学を対象とする倫理審査委員会の設置に向けて準備が進められてきたが、学内で疫学研究を行う環境はまだ十分に整っていなかった。そのため、研究分担者、研究協力者の支援を得て、他大学で実施されている疫学研究に参画し、若年者のメタボリックシンドローム及びやせのリスク要因を検討してきた。本研究の実施にあたっては、2018年度に東京大学ライフサエンス委員会倫理審査専門委員会に、東京大学の学生と教職員を対象に、「若年者のメタボリックシンドローム・やせのリスク要因解明と若年者保健指導法の検討」という研究課題を申請し、審査が行われ、特に問題もなく承認された。これまでに入手した2007年度から2018年度の定期健康診断のデータ(学生のべ243,508人、教職員のべ130,769人、総計のべ374,277人)のデータの解析を継続してきた。特に、本年度は、女子大学生の貧血に及ぼす要因と教職員における食習慣とメタボリックシンドロームとの関連を中心に検討した。併せて、その背景となるDOHaD説、特に、胎児期~幼小児期の環境要因及び遺伝要因の交互作用を既存のデータと文献を用いてレビューした。令和4年度も新型コロナウイルス感染拡大が数回見られたが、学会やセミナーはオンラインやハイブリッド形式で開催することができるようになり、情報発信、情報共有の機会が増えた。このように研究環境が整ってきたことにより、様々の角度から、若年者のメタボリックシンドローム及びやせのリスク要因を明らかにし、効果的な予防対策を検討することができた。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 3件) 図書 (1件)
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