MG23は我々がクローニングし、1998年に小胞体膜に発現し広範な組織分布をしているということ、2011年に陽イオン透過性のチャネル活性を報告した。小胞体膜上に発現しカルシウムも透過するチャンネル活性を見出したことから、何らかの重要な機能を有していると期待されたがその生理的機能はほとんど不明であった。 本研究費での一番の実績は、イギリスのDr. Pittとの共同研究により、MG23は亜鉛により活性化するチャネルであり、心臓が病的な状態(心不全など)に陥ったとき細胞内の亜鉛が上昇することでMG23を活性化してカルシウムの漏出を引き起こすことを報告したことである(JBC 2017)。
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