• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 研究成果報告書

食生活の偏りが脂肪組織による感染免疫応答に及ぼす影響と腸内細菌叢の関わりについて

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 17K01850
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 応用健康科学
研究機関徳島大学

研究代表者

有持 秀喜  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (30311822)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード皮下膿瘍 / 腹腔内感染 / 抗菌ペプチド / 脂肪組織
研究成果の概要

脂肪組織の感染免疫応答に対する食生活の偏りの影響を検討するため、高脂肪食投与マウスに種々の細菌を皮下または腹腔内に感染させて菌数を測定したところ、黄色ブドウ球菌では減少したが、他の菌では増加していた。脂肪組織中の抗菌ペプチドの発現量は菌数の抑制効果と必ずしも相関しなかった。脂肪細胞の成熟異常が報告されているLMP7欠損マウスでは通常食の場合、抗菌ペプチド発現減少と菌数増加が見られたが、高脂肪食の場合、菌数と抗菌ペプチド発現の増加が見られた。これらの結果は肥満時に細菌が感染すると、多くの場合、菌の排除が悪くなること、脂肪組織由来の抗菌ペプチド以外の因子が影響する可能性があることを示唆している。

自由記述の分野

細菌学

研究成果の学術的意義や社会的意義

食生活の偏りは肥満の原因の一つであるが、肥満になると免疫系の質的変化が起こり、感染症を起こしやすくなると推測される一方、肥満の人の方が脂肪細胞由来の抗菌ペプチドの血中濃度が高いという報告もあり、肥満が細菌感染に及ぼす影響については議論されているところである。今回の研究成果から、肥満は一部の細菌による感染では菌の排除を促進するが、ほとんどの場合は抑制的に働くことが分かり、また脂肪細胞由来の抗菌ペプチドは感染制御にあまり寄与しなかったことから、肥満は細菌感染に悪影響を及ぼすということが示唆された。今回の成果は肥満が細菌感染に及ぼす影響の一端を明らかにしたという点で、意義があるものと考える。

URL: 

公開日: 2021-02-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi