• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実施状況報告書

肥満症における新たな認知機能関連脳内因子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 17K01854
研究機関大分大学

研究代表者

正木 孝幸  大分大学, 医学部, 准教授 (00423715)

研究分担者 後藤 孔郎  大分大学, 医学部, 講師 (10457624)
柴田 洋孝  大分大学, 医学部, 教授 (20245484)
加隈 哲也  大分大学, 保健管理センター, 准教授 (80343359)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード認知症 / 肥満症
研究実績の概要

研究実績の概要としては近年超高齢化時代となり認知症も増加している。その中で肥満症が原因で認知機能の低下へ繋がる可能性が指摘されている。しかし肥満症があることでなぜ認知機能の低下が起こるのか、またどのような認知機能に関連する因子が関係するのかについては未だである。我々は肥満症患者においてインスリン抵抗性が大脳の白室病変に関係していることを報告してきた。また大脳白室病変とアディポネクチンが脳内の海馬の委縮とも関係していることも報告してきた。その後他の報告ではアディポネクチンの他にも幾つかの脂肪由来因子が脳へ作用し認知機能に影響を及ぼす可能性が示唆されている。しかし肥満症が実際に認知機能を変化させうるのか、またどのような脳内の神経因子群が認知症と関連しているのか、詳細な機序の解明については不明な点が多い。そこで今回の研究では肥満症により変化する認知機能関連の脳内の因子群の解析を行い、認知機能を変化させる機序について明らかにする。研究進行としてはまず肥満症モデルとして代表的な肥満症モデルである食事誘導性の肥満症マウスと併せて制限給餌で減量させた肥満マウスを作った。昨年度はそれらの各モデルにおける認知機能生理学的検査の一つであるY字迷路の解析を行った。通常食群、肥満症群また制限給餌群をY字迷路へ挿入して自発行動量と空間作業記憶について解析した。通常食群、肥満症群また制限給餌群を、Y字迷路へ挿入して自発行動量と空間作業記憶の2つの視点より解析し、肥満症群と通常食群の間で低下傾向を認めた。今後は脳内因子について解析を進める。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在までの進捗状況としては肥満症モデルとして代表的な肥満症モデルである食事誘導性の肥満症マウスと併せて制限給餌で減量させた肥満マウスを作成した。今年度もマウスを通常食群、高脂肪食を負荷した肥満症群また制限給餌で肥満を一部改善した減量群の3群に分け実際の認知機能についてそれぞれ解析した。それらの各モデルにおいて認知機能検査の一つであるY字迷路の解析を行った。通常食群、肥満症群また制限給餌群を、Y字迷路へ挿入して自発行動量と空間作業記憶の2つの視点より解析し、肥満症群と通常食群の間で低下傾向を認めた。肥満症モデルにおける脳内因子の解析が動物実験センターの改修工事などもありやや遅れている。

今後の研究の推進方策

今後の研究の推進方策として各モデルにおける肥満度との関連など併せて、さらに各群の認知機能に関連する脳内因子の解析を行い学会や研究会発表へと進めていく。

次年度使用額が生じた理由

肥満症モデルにおける脳内因子の解析がバイオラボセンターの状況や動物実験センターの改修工事などもあり次年度使用額が発生している。今後の使用計画としては、各群の認知機能に関連する生理機能検査や因子の解析用物品購入や関連学会の発表や研究情報収集のための旅行費や論文発表の別刷代などに使用予定である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Relationships between computed tomography-assessed density, abdominal fat volume, and glucose metabolism after sleeve gastrectomy in Japanese patients with obesity2019

    • 著者名/発表者名
      Ozeki Y, Masaki T, Yoshida Y, Okamoto M, Anai M, Gotoh K, Endo Y, Ohta M, Inomata M, Shibata H.
    • 雑誌名

      Endocr J

      巻: 66 ページ: 605-613

    • DOI

      10.1507/endocrj.EJ18-0543

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Effects of Sleeve Gastrectomy on Blood Pressure and the Renal Renin-Angiotensin System in Rats with Diet-Induced Obesity.2019

    • 著者名/発表者名
      Yoshida Y, Gotoh K, Masaki T, Ozeki Y, Tokoro M, Kudo A, Ozaki T, Okamoto M, Chiba S, Watanabe K, Ohta M, Inomata M, Shibata H.
    • 雑誌名

      Obesity (Silver Spring)

      巻: 27 ページ: 785-792

    • DOI

      10.1002/oby.22443

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 高血糖による多尿を生じた2型糖尿病合併中枢性尿崩症の一例2019

    • 著者名/発表者名
      安東理恵,岡本光弘,桑畑真尭,佐田健太朗,白石賢太郎,吉田雄一,尾関良則,穴井学,後藤孔郎,正木孝幸,柴田洋孝
    • 学会等名
      第62回日本糖尿病学会学術総会
  • [学会発表] FGMにより詳細な血糖変動を確認し得た糖原病Ia型の一例2019

    • 著者名/発表者名
      佐田健太朗,岡本光弘,白石賢太郎,安東理恵,桑畑真尭,森優美,渋田可奈子,尾関良則,吉田雄一,穴井学,後藤孔郎,正木孝幸,楢原久司,井原健二,柴田洋孝
    • 学会等名
      第62回日本糖尿病学会学術総会
  • [学会発表] 糖尿病における臓器連関―脳と消化管について:GLP-1 の作用を中心に2019

    • 著者名/発表者名
      正木孝幸、後藤孔郎、柴田洋孝
    • 学会等名
      第57回糖尿病九州地方会
    • 招待講演
  • [学会発表] KDB から見る大分県における糖尿病重症化予防の取組の現状と課題2019

    • 著者名/発表者名
      岡本光弘、正木孝幸、柴田洋孝
    • 学会等名
      第57回糖尿病九州地方会
  • [学会発表] 糖尿病性ケトアシドーシス治療中に顕在化した急性巣状性細菌性腎炎の1 症例2019

    • 著者名/発表者名
      野口貴昭、尾関良則、豊岡郁子、吉田雄一、岡本光弘、後藤孔郎、正木孝幸、葛城功、柴田洋孝
    • 学会等名
      第57回糖尿病九州地方会

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi