本研究では、抗LPS抗体を用いたサンドウィッチELISAにより、大腸菌由来OMVを検出することができた。さらなる改良・最適化により血液中OMVが測定可能になることが期待される。また、マウスの体内に投与した大腸菌由来OMVは肝臓のKupffer細胞に作用する可能性が示された。さらに、大腸菌由来OMVの表面に存在するLPSは、ミエロイド系細胞からの細胞外小胞の放出を促進し、血中の細胞外小胞を増加させることを明らかにした。生体内に侵入した大腸菌由来OMVは表面のLPSを介して、ミエロイド系細胞を刺激し、血液中の細胞外小胞を増加させることで炎症反応に関与する可能性が考えられた。
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