研究課題/領域番号 |
17K01894
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
松田 繁樹 滋賀大学, 教育学部, 准教授 (60405058)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 裸足 / 歩行 / 走行 / 幼児 / 足圧荷重 |
研究実績の概要 |
我々はこれまでに裸足保育の効果を検討し,裸足保育が浮き趾(立位時に接地していない足趾),前後足圧荷重割合等に及ぼす影響を検討してきた.しかし,裸足保育の効果については多方面から検討する必要があった.本研究課題の目的は裸足保育が幼児の歩行・走行時の動作および足圧荷重に及ぼす影響を検討することであった.平成30年度の研究計画は①測定協力園の拡大,②測定の実施,③データ解析・学会発表であった.当初の計画をもとに本年度の研究を実施した.本年度は裸足保育を実施している測定協力園を増やすことに努め,幾つかの園と交渉した.裸足保育を実施している福井県内の3園から協力の承諾を得られたため,その3園にて測定を実施した.足裏形態の測定では,ピドスコープを利用し,約120名の幼児を対象に測定を実施した.歩行・走行の測定では約80名の幼児を対象に実施した.歩行・走行の測定ではOPTOJUMP NEXTを利用した.被験者は歩行測定においては自然歩行を,走行測定においては全力疾走を行った.歩行・走行とも5m区間におけるストライド,ピッチ,接地時間,滞空時間,加速度等に関する情報を収集した.平成29年度には非裸足保育の園に通う幼児50名のデータを取得している.現在は平成29年度および平成30年度に取得したデータの分析を進めている.学会発表としては,International Conference of The 66th Japanese Society of Education and Health Science(第 66 回日本教育医学会大会)と第69回日本体育学会にて発表を行った.裸足保育と足裏形態の関係について検討した論文が1編採択され,現在,浮き趾と土踏まずの関係を検討した論文を1編投稿中である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成30年度の研究計画は①測定協力園の拡大,②測定の実施,③データ解析・学会発表であった.①については,測定協力園を拡大することができた.②については,裸足保育を実施している福井県内の3園にて,幼児合計120名を対象に測定を実施することができた.③については,現在データ解析中であり,学会発表としては,International Conference of The 66th Japanese Society of Education and Health Science(第 66 回日本教育医学会大会)と第69回日本体育学会にて発表を行った.以上,研究計画通り,概ね順調に研究が進められている.
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今後の研究の推進方策 |
今後は研究協力園の拡大,測定の実施,データ解析,学会発表・論文作成を進める.平成31年度は研究協力園をさらに増やし,裸足保育の園および非裸足保育の園にて歩行・走行の測定を実施する.既にあるデータの分析を進めると同時に,新たに収集するデータの分析も順次行う.分析結果をまとめ,学会発表および論文化を進める.
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