われわれはこれまで、ペアレンティング教育を用いた実践的親子支援・介入による科学的実践研究を行い、定型発達児や行動・情緒障害のある児において、子どもと親の主観的・客観的評価と生理学的・心理学的・脳科学的所見が前後で平均的に改善することを証明してきた。これまで得た結果をもとに親の自我状態が変化することが、子の社会的行動様式の変化を促す可能性があると考え、親子それぞれに対するペアレンティングトレーニングプログラムを用いて2017年8月(第1回)、2018年2月(第2回)、2018年8月(第3回)の3回にわたり1年間実施した。2019年度は、追試として2019年8月に1年後の変化としてこれまで実施したパラメーターを用いて実験を行った。これらの結果を2019年11月日本心身医学会にて「新規ペアレンティングマニュアル作成に向けた親子支援の客観的効果検証(1)」「新規ペアレンティングマニュアル作成に向けた親子支援の客観的効果検証(2)事例検討」を発表した。その後、発表演題について、心身医学への投稿依頼を受け、論文の執筆を試みた。 また、2020年は、研究のまとめとして学会発表を検討していたが、COVD-19の感染拡大により、発表予定をしていた学会の中止となり、発表を行うことができなかった。 2021年(令和3年)9月23日~25日に開催される第39回日本小児心身医学会学術集会(Web開催)に抄録(タイトル「ペアレンティングトレーニングを用いた長期親子介入支援の事例検討」)を2020年3月に提出した。
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