研究課題/領域番号 |
17K01926
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研究機関 | 関西福祉科学大学 |
研究代表者 |
畠中 宗一 関西福祉科学大学, 社会福祉学部, 教授 (10141855)
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研究分担者 |
木村 直子 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (80448349)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 関係性を生きる力 / 中学生 / プログラムの開発 |
研究実績の概要 |
本研究は、現代社会の中で子どもたちが健やかに育つためには、「関係性を生きる力」の回復が、キーワードの一つを構成するという仮説を探索する研究の第一歩として、子どもたちの「関係性を生きる力」の概念を具体化することを目的とする。2019年度は、子どもの「関係性を生きる力」に関する尺度の信頼性と妥当性を検討した。尺度作成にあたっては、小学校高学年から高校までの9つの学校の2428人の児童生徒を対象にアンケート調査を実施し、尺度の信頼性と妥当性を検討した。主成分法、プロマックス回転による探索的因子分析を実施した結果、3因子18項目を抽出した。さらに尺度の信頼性や妥当性を確認するために、信頼性分析の検討を行った。その結果、「関係性を生きる力」は、「ほどよい人間関係を生きる」「前向きに生きる」「自分らしく自信を持って生きる」の3つの構成概念から成り立つ18項目で測定することが有効であることが示された。構成概念等の内容の妥当性や信頼性を確認し、「関係性を生きる力」尺度は、臨床場面においても、調査研究においても有効に使える可能性をもった尺度と言える。この結果を元に、次年度、中学生の「関係性を生きる力」を向上させる具体的なプログラムの検討に入る。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「関係性を生きる力」に関する尺度の有効性が、臨床場面でも調査研究でも有効であることが確認され、この結果を元に中学生の「関係性を生きる力」を向上させる具体的なプログラムの検討の道筋がついたこと。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は、中学生の「関係性を生きる力」を向上させる具体的なプログラムの開発を行い、プログラムの汎用化を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度末にインタヴュー調査を企画していたが、コロナウィルスの拡大等で移動が制限され、計画を実施することができなかった。
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