研究課題/領域番号 |
17K01930
|
研究機関 | 西九州大学 |
研究代表者 |
久保 温子 西九州大学, リハビリテーション学部, 准教授 (20454944)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 子ども / ロコモティブシンドローム / 運動器 |
研究実績の概要 |
子どもの体力低下については多くの問題点が報告されている。子どもの体力低下が将来的に今以上に高齢者の体力低下の問題となり、運動器疾患による要支援・介護者増加に繋がることが危惧されている。将来のわが国を支える子どもの運動器問題に取り組むことは大切である。本研究の目的は子どもの運動器に関わる諸問題、また子どものロコモティブシンドロームの現状を把握し、予防に向けてプログラムを構築することにある。 研究初年度に実施した予備実験、本実験を踏まえ、平成30年度は5-6歳健常幼児を対象に約100名の調査を行った。調査内容は昨年度、新たに加えたしゃがみこみ動作に関連し、小学生の健康診断で使用される運動器検診項目を追加した。小学生の健康診断ではスクリーニング調査として家庭で運動器チェックを事前に行うが、今回の研究では、理学療法士が運動器チェックを行い、信頼性を担保するよう努めた。現在データ分析を進めており、次年度に公表出来るよう準備をしている。 また昨年度機器を準備した体組成評価について、今年度は予備研究を兼ねて成人を対象にデータを収集した。成人の運動器検診と体組成評価については結果を公表する段階まで研究を進めることが出来た。また幼児の体組成評価の手順について今年度は協力園にて確認を終えた。次年度は幼児・児童を対象に運動器検診と生活習慣のチェック、体組成評価を進めて行く。また低年齢化の進む競技スポーツ対象者について体組成評価も含め運動器検診のデータ収集を次年度は進めて行く予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
健常幼児についてのデータ収集・分析は概ね研究計画通り調査が進んでいる。一方、競技スポーツ経験者の測定については予備実験が終了し、次年度データ収集予定である。当初予定になかった成人での予備実験を追加したため、若干本実験まで時間がかかった。
|
今後の研究の推進方策 |
健常幼児・児童については前年度までの2年間でデータ収集は終了し、今後は研究結果を公表する準備に入る。また今年度も健常幼児・児童についてはデータ収集を行える目処が立っており、追加測定項目を精査しながら研究を続ける予定である。一方、競技スポーツ経験者については予備実験を済ませ、今夏にデータを収集出来るよう対象者から承諾を得ている段階であり、今年度本格的なデータ収集に着手する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
今年度はデータ収集が主な研究内容であり、分析に必要として購入予定であったデータ解析用PCとソフトを次年度購入とした。また25m走タイマーを購入予定であったが、所属大学所有のもので賄うことが出来た。物品費の使用額が予定より少なかった。物品残金については体力測定対象者数に対して台数が足りない機器について次年度補充する予定である。旅費については当初予定されていた地域と異なる場所で学会が開催され、宿泊費がかからなかった。旅費残金についても次年度学会参加費として使用する予定である。
|