研究課題/領域番号 |
17K01936
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
高橋 聡美 中央大学, 人文科学研究所, 客員研究員 (00438095)
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研究分担者 |
佐藤 利憲 福島県立医科大学, 看護学部, 講師 (10583031)
小室 葉月 帝京平成大学, ヒューマンケア学部, 講師 (50782249)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 遺児 / グリーフプログラム / 死別 / グリーフ / 父子家庭 / 新型コロナ感染症 |
研究実績の概要 |
【コロナ禍における子どものグリーフプロフラム】新型コロナ感染拡大の中、子どものグリーフサポートは中止もしくは縮小を余儀なくされた。プログラムのガイドラインに感染対策マニュアルを作成しプログラムを開催した。また、リモートでのプログラムも試みた。リモートでのプロプラムでは、①新型コロナ感染の不安がない②プログラムに通う時間のない家族も参加できる遠③方からでも参加が可能③コロナ禍で疎遠になりがちな関係性が維持できる④プログラムの主催者側のモチベーションの維持につながるなどのメリットが考えられた。また死別体験をしている子どもたちにとり、関係性を維持していくことは新たなグリーフを生まないためにも重要であることがわかった。一方でリモートによるプログラムは①家庭内のネット環境に影響される②ネット環境は経済的問題の延長にある③子どものプログラムと保護者のプロフラムを同時に開催することが困難などのデメリットが挙げられた。子ども自身がデバイスを持っていない、家にPCがない場合、親のスマートフォンを借りて参加するため、参加できるかできなかは家庭内のICT環境によるところが大きかった。 【死因別のサポート】死因別のサポートでは事故や災害・自死などの死別においてトラウマケアが必要なメースもあった。その中にはリストカットを繰り返すなどの自傷行為もあり、医療機関や保健所・児童相談所との連携を必要とするケースもあった。また、コロナ禍で若い女性の自殺が急増し、未就学児の子どもを遺して亡くなったケースが増えた。従来、遺児の支援は母子家庭を想定した支援が行われており、父子家庭への支援が脆弱である。 今後の課題としては、①大切な人を亡くした子どもがサポートを受けられる体制を今後も充実させていく②死因別だけではなく父子家庭に対する支援も構築していくなどが考えられる。
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