Iriomoteolide-2aの提出構造式の全合成を達成した。鈴木-宮浦反応とエステル化によるフラグメント連結と、閉環メタセシスによるマクロ環構築を鍵工程とした。しかし、合成品のNMRデータは天然標品のそれと一致しなかった。モデル化合物の合成・NMR解析および天然標品のNMRデータの再検討により候補化合物を絞り込み、全合成とNMR解析、キラルHPLC分析により、本天然物の構造決定に成功した。また、enigmazole Aの全合成を達成した。独自に開発したタンデム反応によるテトラヒドロピラン環の立体選択的構築、金錯体を用いたMeyer-Schuster転位および閉環メタセシスを鍵工程とした。
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