研究課題/領域番号 |
17K01958
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
幡野 健 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (40332316)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 凝集誘起発光 / ポリスチレン / ビーズ / イムノクロマト / 蛍光 / 標識 / 高感度 / 検出 |
研究実績の概要 |
【蛍光ビーズの表面修飾と抗体結合】 凝集誘起発光化合物を内包した高輝度蛍光ビーズをコアとして、ビーズ表面にカルボキシル基が修飾されるようにコアシェル重合を行った。縮合反応により、抗体へ高輝度蛍光ビーズを結合させた。
【市販イムノクロマトキットとの比較】 抗インフルエンザ抗体および抗hcg抗体を付けた高輝度蛍光ビーズを標識化抗体に用いて、イムノクロマトキット作成をセットアップ企業に依頼した。作成したキットを用いて、インフルエンザおよびhcg検出試験を行ったところ、いずれも市販のキットに比べ、10倍の高感度化を達成した。検出試験終了後、キット内部を調査したところ、高輝度蛍光ビーズがメンブレン上で目詰まりしていつ部分があった。これは、サンプルパッド、コンジュゲーションパッドおよびメンブレンとの物理的な非特異吸着が原因と考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定どおり、高輝度蛍光ビーズを使ったイムノクロマトキットの試作品を作成し、市販のイムノクロマトキットと比べて、ある程度の優位性を検証することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
研究実績状況に記載したとおり、キット内部での物理的な非特異吸着が原因で感度を低下させていると考えられる。現在の高輝度蛍光ビーズの表面を加工して非特異吸着しないようにすれば、目詰まりせず、テストラインまでより多くの標識化抗体を運ぶことが可能になるため、より高感度化が見込むことができる。
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