フランス領コルシカ島の民族主義運動が、フランスと欧州連合との関係(地域と国家、欧州連合の三者関係)にどのような変化をもたらし、また今後もたらすのかを現地調査、および現地関係者との聴き取り、フランスおよび他の欧州加盟国における「島嶼地域」の三者関係の変容と比較しながら明らかにした。フランスは共和主義の観点から、コルシカ民族主義が主張するコルシカ語の公用語など多文化主義的要求は従前に同じく拒否しながらも、フランス憲法に島嶼性に基づく特別地位をコルシカに規定する条項を設けるという新たな提案を行った。この島嶼性に基づく特別地位は、欧州の島嶼を抱える他の加盟国と島嶼地域の関係においてみられるものである。
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