本研究は、イギリスが中国から租借した山東省威海衛における統治政策と、同地をめぐるイギリスの対華政策の連関に焦点を当てて、これを検討したものである。イギリスの東アジア情勢をめぐる認識に着目しながら、本研究は対華政策と威海衛をめぐる統治政策が入れ子状に展開した過程を明らかにしようとした。 コロナウィルスの感染拡大を受けて、2020年度以降に予定していた史料調査は大きく制約を受けた。しかしながら、それまでに収集した史料の分析を通じて複数の論文を活字化したほか、2023年度からは本研究を発展・継承させた新たな研究課題(基盤C)の採択を受けることができた。
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