本研究の目的は、ビルマ内戦の難を逃れて難民として生活するカレン系ビルマ人(カレン難民)の社会生活の詳細を、映像を用いて記録・分析することである。本研究では、ビルマ・タイ国境(タイ側)の難民キャンプと再定住第三国を対象とし、カレン人難民コミュニティの社会関係の形成過程の考察を長期間行った. さらに、撮り続けてきた映像をまとめ、滞日ビルマ人コミュニティ(東京)で上映し、ディスカッションを行った。映像を介したコミュニケーションを難民と行うことで、難民問題の背景となっている社会問題に、政治とは違った視点での新たな価値観の創出へとつながることを明らかにした。
|