研究課題/領域番号 |
17K02030
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研究機関 | 広島市立大学 |
研究代表者 |
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研究分担者 |
A Dybovski 大阪大学, 言語文化研究科(言語文化専攻), 教授 (70252723)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ロシア作成の日本語の教科書 / 日本作成の日本語の教科書 / ソビエト日本語教育書 / ポストソビエト言語教育 / 外国語教科書の文化的側面 / ポストソビエト歴史教育 |
研究実績の概要 |
30年度、帝政ロシア、ソビエト時代、現代ロシアで作成された日本語の教科書を文化的な側面から分析した。分担者 ア ディボフスキーは、帝政ロシアの実践的東洋学アカデミーの教授D.M. ポズドネエーフが作成した教科書を分析し、論文を執筆した。研究代表者Yulia Mikhailovaはロシア国立軍事資料館(モスクワ)で極東特殊赤軍によって行われた日本語の教育について資料を調査した。この教育は明らかに日本を敵として見ていたからである。この点で第二次大戦後出版された教科書と大きな違いがある。さらに研究代表者は第二次大戦後ソ連で出版されたI.V.ゴロウニン他による『日本語教科書』、Yoshida Yasuo による『Japanese for Today』とソ連解体後再版されたI.V.ゴロウニンによる『日本語教科書』をイデオロギーや文化視点から比較的に分析した。論文を執筆し、Japanese Slavic and East European Studies雑誌に提出した。 さらに研究代表者、分担者と協力者3人はモスクワ、サンクトペテルブルク、カザン、ウラジオストクで日本語教育者向け日本語教科書に関するアンケータ調査を実績し、以下の問題を調べた:① あなたの日本語学習の目的;② 利用している(または、した)教科書のタイトル;③ この教科書を日本語学習のために推薦するか;④ 理想的な教科書のイメージ; ⑤ 利用された教科書の利点と欠点;⑥言語以外どんな情報を教科書に期待するか。 アンケート調査・分析結果に基づいて2019年6月1日2019J-SLA学会で「The Politics of Textbooks: Russian and Japanese Textbooks of Japanese Language」発表する予定。 分担者ア ディボフスキーは20世紀中頃から現在まで外国人のために日本で作成された日本語の教科書のイデオロギーを調査している。2018年12月14日 ロシア滞在中、極東連邦大学日本講座で「日本で刊行されている外国人用の日本語教材について」について報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成29年度に数多くの資料、 特に最近ロシアで刊行されている日本語教科書を購入、閲覧・収集・調査した。ソビエト時代と比べて現在とても数多く日本語教科書は現れていた。各々の教科書についてインターネットさえ定期的な番組がある。ロシア市民の間に日本は人気な国であり、日本訪問人数が多い。 学生向け教科書に関するアンケートを作成した。③平成30年度397人学生向け教科書に関するアンケート調査をサンクト=ペテルブルク、モスクワ、カザン、ウラジオストクで行なった。日本語教科書に対するロシア学生のニーズが理解した。サンクトペテルブルクとウラジオストクで日本語教師10人とインタービュを実施した。学生向けアンケート調査・考察に基づいて2019J-SLA学会に発表を準備して、6月1日報告する。 平成30年度、研究代表者と分担者は7つの論文を出版・出版準備を行なわれた。研究代表者は教科書を文化・イデオロギーの側面から教科書を比較的に考察した。研究分担者帝政ロシア時代に刊行された教科書の分析を終了した。ポスト・ソビエト時代と現代ロシアに刊行されているロシア歴史の教科書に関する資料調査を行い始めたが、まだまだ終了しなかった。平成31年度完成する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
31年度、研究代表者はポスト・ソビエト時代におけるロシア歴史教科書及び現代刊行されている教科書と教科書に関する社会ディスカースについての資料収集・調査終了後、ロシアにおける自国の歴史の様々の表象について研究論文を執筆する予定。 研究分担者は第二次世界大戦以降現代まで外国人用日本で刊行された日本語教科書のイデオロギーを調査・研究する予定。 最後には研究代表者と研究分担者はともにロシアで刊行されている日本語教科書と日本で刊行されている外国人用日本語教科書を比較し、論文を執筆する。
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次年度使用額が生じた理由 |
31年度650円を消耗品の購入に利用する。
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