研究課題/領域番号 |
17K02054
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
橋本 行史 関西大学, 政策創造学部, 教授 (30319826)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 地方創生 / 定常状態 / グローバル化 / 人口減少 / 地域資源 / 文化遺産 / ネットワーク / インバウンド |
研究実績の概要 |
本申請研究に関連する理論研究として、平常状態とは何かの研究を行った(継続中)。実証研究として、次の5つの研究に取り組んだ。(1)港湾都市の盛衰ー神戸と堺の比較:港湾都市として同様の歴史を持ちながらも港湾との関わりが次第に薄れ、地域ビジョンが曖昧になりつつある神戸と堺の両都市を比較しつつ、これからの都市の戦略を考察したもの(論文発表済)。(2)地方創生のシンボルとしての酒造りー復活のための「仕掛け」の分析(西野宏太郎との共同研究):地方創生のシンボルとして、かつてはどんな地域でも行われていた酒造りをビジネスとして復活させようという動きを捉えて、各地で試みられる復活のための「仕掛け」を「酒と地域の結びつき」のストーリー化という視点から分析し、どのような「仕掛け」がなされており、それがどこまでの有効性を持つかを考察するもの(継続中)。(3)鹿児島県長島町の地方創生政策:立地や交通の面で恵まれない環境の下でも、比較的元気な町の例としてブリの養殖で知られる鹿児島県長島町を取り上げて、低成長下での地域の生き残り策を調査するもの(継続中)。(4)京都府八幡市の観光まちづくり:調査研究の一環として、茶を利用した特産品開発を行うとともに外国人向け観光案内図を学生とともに作成するもの(継続中)。(5)地方創生と地域ビジョン:グローバル化・人口減少社会という中での新たな地域ビジョンの役割、内容の考察するもの(発表予定)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
1.「総需要減退下の地域再生の最終ゴールたる『定常モデル』の実証研究」をテーマにして研究を開始したが、本研究の基本概念となる「定常状態とは何か」「成長なき定常はありうるか」は古典的命題でもある一方で、理論的な分析が進まず、そのことが研究の進展をやや遅らせる原因となった。ただ現在では一応の結論を得ている。答えはイエスでもありノーでもある。この部分は最終的な報告の中で整理したい。 2.定常状態にあることを示す事例が多様に亘り、調査と分析に時間を要した。 3.大学院生の指導等、学務と教育が多忙で、なかなか十分な研究時間が確保できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
1.工夫してより多くの研究時間を生み出したい。 2.遅れていた理論研究を進め、これまでに行った実証研究に新たな実証研究を加えて両者を統合し、研究を完成させたい。 そのための具体的な方法として、以下の3段階で研究を推進させる。第一に「定常状態」についてのレビューを研究ノートとして所属学会あるいは大学紀要に投稿する。第二に新たな実証研究を実施し、その内容を所属学会あるいは大学紀要に投稿する。第三に実施した実証研究の対象と内容を再整理した上で、研究の結論を導きだす。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が発生した理由は、予定していた海外現地調査が調査時間が確保できず実施できなかったことに起因するものである。次年度使用額においては夏期に充分な調査時間を確保して海外現地調査を実施する予定である。合わせて当初の研究計画に基づく研究を実施して、交付される資金全額の無駄のない執行を行う。
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