研究課題/領域番号 |
17K02055
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
藤田 香 近畿大学, 総合社会学部, 教授 (00319899)
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研究分担者 |
山田 七絵 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 新領域研究センター環境・資源研究グループ, 研究員 (10450537)
大塚 健司 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 新領域研究センター環境・資源研究グループ, 研究グループ長 (20450489)
松永 光平 立命館大学, 文学部, 准教授 (80548214)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 中国貴州省 / 持続可能な発展 / 地域資源 / ソーシャルビジネス / 都市・農村連携モデル / 非物質文化・伝統文化 / ミャオ族 / 藍染め、蝋けつ染め |
研究実績の概要 |
近年、社会的課題をビジネスで解決するソーシャルビジネス(社会的企業)が注目されている。本研究では、日本と中国の地域資源をいかした都市・農村連携モデルと持続可能コミュニティの創設にあたり、地域の課題解決を目指す人々の実践過程に着目し、引き続き研究を進めた。平成31年度(令和元年度)は①文献調査として、各研究メンバーが分担して、電子データベースや関連学会会員の出版書籍、学術論文等を渉猟し、先行事例研究のサーベイと最新研究動向の把握を行った。②国際開発学会(国内)ならびに東アジア環境経済資源学会(国外:北京大学)において、口頭報告をおこなった。③研究協力者である任暁冬教授(貴州師範大学(中国))を招聘し、実地調査として、国内(京都、奈良、岡山(倉敷))において伝統工芸と社会的企業に関する地域調査ならびにヒアリングをおこなった。④任暁冬教授(貴州師範大学(中国))と落合雪野教授(龍谷大学)を発表者とした国際ワークショップを企画、開催し、研究ネットワークの構築と研究成果の社会的還元をおこなった。今年度の調査においては本研究課題である地域の課題解決と経済的自立をめざしたこれまでの中国におけるいくつかのモデル、非物質文化(伝統文化)の継承についてに日中の比較をおこなうことができた。また⑤研究会を実施することで、研究報告や研究成果の公表等についての情報共有について十分な議論ができた。これらの成果として、これまでの調査結果を中心に共同執筆による論文を学術誌(査読あり)に公表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
申請書に記載の通り、平成31年度(令和元年度)研究実施計画に基づく研究(①文献調査、②実地調査(国内)、③定例研究会)ならびに国内外での学会報告(口頭)、海外から研究者を招聘し企画、実施した国際ワークショップの開催、論文の共同執筆をおこなった。しかしながら、事例研究の総括に向けて中国(貴州省)における補足的調査を予定していたが、コロナウィルス感染拡大のため、地域調査を延期し、研究期間延長を余儀なくされたため、上記の区分となった。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度の課題をふまえ、引き続き、申請書に記載の通り、令和2年度の研究実施計画に基づき、①文献調査、②実地調査、③定例研究会を推進するとともに、研究成果の公表について関係する学会での報告、学術雑誌への投稿等、より積極的に行う。なお、コロナウィルス感染拡大の影響で海外での地域調査が困難な場合には、これまでの研究成果と現地研究者との研究ネットワークによりデータ収集等を行うとともに、国内での調査を実施することで本研究課題にこたえる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナウィルス感染拡大にともない、海外での地域調査を延期したため。
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